マンションだからこそ気になる換気 間取りの工夫で風の通り道を作る

マンションだからこそ気になる換気 間取りの工夫で風の通り道を作る

マンションだからこそ換気が気になる


高温多湿の日本で快適に暮らしていくには、換気をよくして湿気やカビを防ぐことが重要になります。
特に気密性の高いマンション住まいでは湿気対策が気になるものですが、窓を大きくしたり、増やすことはできません。

しかし、リフォームの工夫次第でマンションでも家の中に風の通り道をつくり、換気を良くすることが可能です。
今回は、神戸・明石は、山と海に囲まれ、気持ちの良い風が吹くエリアの利点を活かす、マンションのリフォームで換気をよくするためのヒントを提案します。


室内窓は高さがポイント


マンションでは、廊下や居室など窓のないスペースがあるケースが多いものですが、間仕切り壁に室内窓を設ければ、外に面した窓から入る風を家じゅうに通すことができます。

このとき、気をつけたいのが窓の高さです。
1つの部屋に窓が2方向以上ある場合、お互いの窓には高低差がある方が、空気が対流しやすく風が流れやすくなります。

したがって、室内窓をつくるときは、既存の窓とは高さを変えたいのですが、そこで、おすすめなのがランマ窓です。
ランマ窓は鴨居と天井の間に設ける窓のこと。

ガラスや木の板戸をはめたものが多いですが、ガラスにしておけば廊下などの明かりとりにもなりますね。
ランマ窓は建具メーカーなどから既製品が販売されていますが、ランマ窓つきの室内ドアもあります。


室内ドアを取り替えるだけでも


マンションの構造によっては間仕切り壁が耐力壁を兼ねていることがあり、そのような壁には室内窓をつくることはできません。
また、壁をいじるなど大がかりな工事をしたくない場合は、室内ドアを通風タイプのものに取り替えるだけでも換気を改善できます。

通風できるドアには、小幅の羽板をブラインドのように並べて戸板に取りつけたルーバードアがあります。
羽板は採光の機能も兼ねていて、固定か開閉のタイプがあり、光と風を通したいときにあわせて開閉できるタイプが便利です。
ルーバードアには引き戸タイプもあり、クローゼットにも使えば内部の湿気対策になります。


収納はウォークインからウォークスルーへ


マンションでは収納内部に湿気がこもりやすいもの。
収納のリフォームをするなら、換気対策も考えましょう。

ウォークインクロゼットをつくる場合は、出入口が2箇所以上あるウォークスルーにすれば、収納の内部にも空気の通り道ができます。
クロゼットにつながる部屋の窓を開けておけば風を通しながらクロゼット内部を掃除することができ、気持ちがいいですね。

加えて、出入口の扉をルーバードアにすればいつでも換気がしやすくなります。
特に玄関につながるシューズインクロゼットをつくる場合は、湿気を嫌う革製品を多くしまう場所なので、ウォークスルーにするのがおすすめです。


現代では24時間換気システムを備えたマンションが多くなりましたが、できれば自然の風や光を感じたいものです。
換気は採光を兼ねることも多いので、上記を参考に換気対策を考えてみてくださいね。

(関連コラム:寝室の湿気対策を考えよう リフォームでできる換気機能や結露対策
(関連コラム:光と風を上手に取り入れるための和室のアイデアを生かした建具とは

No.210

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