私共の年齢になると平成築の物件は新しいイメージがあるのですが
もう25年になるんですよね。
と言う事は、平成の初期の物件なら築後20年以上経過している訳です。
流石に私の年齢より古い築年数のマンションになかなか出会いませんが
マンションブームに建築された物件なら築後40年近く経過している訳です。
この様な物件は果たしてお買い得なのでしょうか?
当社では数々のマンションリフォームを手掛けておりますが、
築年数を経過している物件でもきちんとメンテナンスとリフォームをすれば
見違えるようになります。
このような物件は基本的に不動産価格が底値に近い状況ですので、
資産価値として購入後に極端な値下がりをすることは無いかと思われます。
若干の値下がりはあるかもしれませんが、流石に不動産価格がゼロに
なることは有り得ない話しでしょうし、ほぼ横ばいで推移していくように
思われます。
そう考えると、物件価格は当面据え置きという事になり、下がっていくのは
リフォームした価格分のみとなる訳です。
単純に3LDK(60㎡)のマンションをキッチン、トイレ、浴室、洗面も含め
全改装した場合、約200万円~250万円程度掛かります。
耐用年数10年で考えますと、年間20万円~25万円の値下がりとなり
月ごとに換算すると約2万円となります。
物件価格が据え置きならば、この毎月2万円は非常に安く感じませんか?
設備が10年以上もてば、それ以降は0円となりますし、10年後に再度
全改装しても毎月の値下がり額は、常に2万円となる訳です。
築後10年で価格2000万円のマンションで考えた場合、10年間での
値下がり額が200万円で済むでしょうか?
これには、物件設備の償却分は含まれておりませんので、実質の値下がり分は
損をしたとも考えられます。
木造住宅の場合は最終的に土地価格は保全されますので、一定の期間が過ぎれば
値下がりは止まりますが、マンションの場合はある一定の価格までは下がり続ける事が
考えられます。
それであれば、下がりきった物件に手を加えて住むと言う事は有効であると思います。
しかし、古くて安い物件だから良いというものでもありません。
マンションは管理が大切と言われるように、多少修繕積立金が高くとも
改修工事がきっちりと施工され、日々の清掃や管理状態が大切なポイントです。
金融機関の融資についても、地方銀行等の融資条件では築後50年迄しか
融資期間を認めていただけない場合もありますが、大手金融機関では
築年数に関係なく最長35年まで借入れ出来る場合もあります。
住居費は家計の中でもかなり大きなウェートを占めている場合が多く
それが何十年も続く訳ですから、収入面にイレギュラーな事が発生すると
その負担が重くなり、滞納や支払い不能になるケースもある訳です。
物件全体の分母が小さければ、借入期間を短くして早期にローンを
完済することも可能かと思われますし、生活にも余裕が出来るでしょう。
新しいものが悪いと言う訳ではありませんが、古いものを再生して
長く利用すると言う事は、これからの時代に求められていることでは
ないでしょうか?