屋根の遮熱塗装とは?遮熱と断熱との違いを知って猛暑対策!

105 屋根の遮熱塗装とは?遮熱と断熱との違いを知って猛暑対策!

最近耳にする遮熱塗装って?


戸建住宅の屋根は日光や雨風に直接さらされながら、住まいを守っている部分です。
いつまでも快適に暮らすには、屋根の定期的なメンテナスをしっかりと行いたいもの。
特に、人工スレートや金属の屋根材は数年おきに塗り替えが必要ですが、塗り替えの際に外装業者から遮熱塗装をすすめられることがあります。

最近ときどき耳にする「遮熱塗装」。
室内の温度上昇を抑える効果があるといわれますが、詳しくはどのようなものかあまり知られていません。
また、断熱ともよく混同されます。

今回は、遮熱と断熱の違いや、どのようなケースで効果を発揮するのかなど、屋根の遮熱塗装について説明します。


遮熱と断熱の違い


まず、遮熱と断熱の違いを知っておきましょう。

<遮熱>

遮熱とは、日光を反射させて熱を発生しにくくすることです。
これにより室内の温度上昇を抑えます。

また、その性能のある塗料で塗装するのが遮熱塗装です。
屋根に遮熱塗装を施せば、表面温度が上がりにくくなるので、室内の温度上昇も抑えられます。

住宅の暑さ対策として遮熱は、主に夏に効果を発揮します。
また、遮熱塗装には直射日光による屋根材の劣化を遅らせる効果もあります。

<断熱>

壁や屋根裏に断熱材を入れて断熱材に熱を吸収させ、内外に熱を伝わりにくくします。
断熱材には保温効果がありますが、表面温度が上がるのを抑えることはできません。

夏は外の暑い空気が家の中に伝わるのを防ぎ、冬は室内の暖かい空気を外に逃がさないようにするのが断熱の考え方です。


遮熱効果を発揮する家とは


おおまかに遮熱について、おわかりいただけたでしょうか?
ここ数年、猛暑の夏が続いています。

屋根に遮熱塗装をすれば快適に過ごせそうですね。
しかしながら、住宅の条件によっては、遮熱塗装をしても同様の効果があるとは限りません。

例えば、屋根裏にじゅうぶんな空間があり、そこがしっかりと断熱されているような建物であれば、遮熱塗装をしても、さらに室内温度の上昇を抑えることはあまり期待できないのです。
一方、遮熱塗装の効果を発揮しやすいのが次のようなケースです。

・金属屋根:他の屋根材に比べ、圧倒的に熱伝導率が高い。
・勾配天井や吊り天井がない(天井むき出し):屋根裏の空間がない・少ないため、断熱が不十分。
・吹き抜け天井:暑い空気が天井の上部に溜まりやすい。
・2階(最上階)にリビングがある:窓の面積が大きくなるため、最上階が暑くなりやすい。

以上のように、天井や屋根に近い部分、また屋根そのものが熱くなりやすい家に遮熱塗装が向いているといえます。
自宅の暑さによっては、屋根の遮熱塗装を検討されてはいかがでしょう。

(参考:外壁塗装工事
(関連コラム:屋根のメンテナンスとリフォーム 屋根材の種類とメンテナンス時期など

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