設備で入居者の満足度が変わる?
マンションやアパートなどの収益物件を安定的に運営していくには、入居者に満足して暮らしてもらうことが重要になります。
入居者の満足度につながるものとして、まず思い浮かぶのが内外装のグレードですが、これに加え、忘れてはいけないのが設備です。
入居者の満足度をキープし空室を出さないようにするには、生活する上で基本となる給湯器などの設備はいつでもきちんと機能するようにしておくことが欠かせません。
また、家賃が上がっても良いからセキュリティ関連などの設備がほしいと思う入居希望者もいます。
今回は、賃貸物件の価値を維持するための設備のメンテナンスや付加価値となる設備についてお話しします。
基本の設備は点検を
現代の暮らしに欠かせない基本的な設備といえるのが給湯器とエアコン。
この2つは、近年多くの賃貸住宅にあらかじめ設置されるようになりましたが、不具合や故障があると、季節や地域によっては、入居者に大きな負担をかけることになります。
何度も故障が続いたりすると入居者としては不満がつのり、退去の原因となってしまうことも。
それでは、物件の価値も低下してしまいます。
給湯器、エアコンとも耐用年数は10年前後です。
この期間内であっても最低でも退去後の原状回復のときには専門業者にしっかりと点検してもらい、必要であればパーツ交換などをしておきましょう。
特にエアコンは耐用年数内でも喫煙していた部屋では、思っている以上に劣化していることがあります。
いずれも、耐用年数を過ぎても使えることが多いですが、過信は禁物です。
こうした機器類は発売から10年経つと、パーツの供給が終わることが多く、故障の際修理できたとしても割高になります。
また、老朽化した設備が原因で事故が起きたりすると、物件オーナーの責任となりかねません。
したがって、給湯器やエアコンは耐用年数を目処にした交換を中長期の修繕計画に入れておきましょう。
付加価値になる設備の導入時期は?
ある調査によると、TVモニター付インターフォンや玄関ドアのピッキング対策、お風呂の追い炊き機能などが、賃貸住宅の設備の人気ランキングの上位に入っています。
これらは、家賃が上がっても入居者が欲しいと思うものなので、いわば物件の価値を上げる設備といえますが、セキュリティや水回りに集中しており、設置するにはそれなりに費用がかかります。
導入時期については大規模修繕のときなど、設備そのものの償却年数と建物の寿命とのバランスを見て検討しましょう。
とはいえ、現状の玄関ドアに補助錠をつけるだけでもセキュリティは向上します。
大きな費用をかけなくても付加価値になることは、今すぐにでも取り入れたいですね。
(関連コラム:賃貸マンションオーナー様向け 空室対策リフォームのポイント)
(関連コラム:賃貸住宅の収納の不満を改善するリフォームのアイデア)
No.113