賃貸住宅への不満で多いもの
賃貸のアパートやマンションを探す人の多くが入居を決める条件として収納をあげています。
また、賃貸住宅の入居者が不満に感じることが多いのも収納に関すること。
入居率を上げ、入居者に長く住んでもらうためには、収納を充実させることが大切です。
とはいえ、既存の間取りのまま収納スペースを広げることは不可能に近いものです。
大規模な工事をせずに収納を改善することは難しいように思えますが、そんなことはありません。
間取りや内装を大きく変えることなく収納力をアップすることは可能です。
今回はそのためのリフォームのアイデアをご紹介します。
まずは玄関収納から
すっきりさせておきたいのに、モノが多くなりがちな玄関回りに注目しましょう。
玄関には下駄箱を造作または設置している物件が多いと思います。
この下駄箱が腰高くらいの高さのものなら、天井までの高さのものに作り替えるか交換しましょう。
それが予算的に厳しいのであれば、既存の下駄箱の上部に棚を設置するのでもかまいません。
いずれも、地震の際の転倒防止の処置も忘れずに。
加えて、下駄箱の中の棚板は可動式にするのがおすすめです。
女性用のロングブーツなど、靴にも様々なタイプがありますし、折りたたみ傘なども収納できれば便利です。
衣類やバッグはレールやフックで
暮らしていくうちに衣類の収納が足りなくなることもよくあります。
これには、壁面にハンガーレールやハンガーフックを取り付けることで改善できます。
衣類用には鴨居くらいの高さに設置するのが一般的ですが、これにプラスして玄関近くや廊下の壁には腰高くらいの位置にもレールかフックがあれば、バッグ類や小物も掛けることができて便利です。
ハンガーフックを取り付けるなら、フォールディングフックと呼ばれるフック部分が折りたたみ式になっているタイプを選びましょう。
これなら、使わないときはたたんでおけます。
こんな場所の収納も不満になりやすい
この他に、収納に困りやすい場所が洗濯機置き場やトイレです。
洗濯機置き場は洗面所と兼用の物件が多いと思いますが、洗剤やタオルのストック、洗濯バサミなど、そこに収納できなければ大変不便です。
また、トイレに棚がなければ、予備のトイレットペーパーを床に置くことに…。
こうしたことは入居者にとって不満の元になります。
洗濯機や便器の上部にシンプルな棚が一段あるだけで使い勝手がとてもよくなるので、収納がなければ、ぜひ棚を設置しましょう。
こちらも、折りたたみ式や棚板が取り外せるタイプがいいですね。
また、最近では、洗濯機の上のデットスペースに自分で取り付けられる棚柱と棚がセットになった商品も出ており、そのようなものを活用すれば、オーナーご自身で安価に取り付けが可能です。
また、窓枠に収納できる洗濯物干しもおすすめです。
このように大がかりな工事をしなくても、以上のように工夫次第で賃貸物件の収納は改善できます。
特に、スペースが限られる物件では折りたたみ式や可動式のものにするのがポイント。
収納を見直して、暮らしやすい物件にしましょう。
(参考:賃貸オーナー様プラスαのご提案)
(参考:クローゼットや扉・窓のリフォーム)
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