無垢フローリングの選び方 ~樹の種類ごとの特徴~

164 無垢フローリングの選び方 ~樹の種類ごとの特徴~

「自然素材の家」への関心が高い方も多く、床材として無垢フローリングを選ばれる方も増えています。
ただ、無垢フローリングと言っても選ぶ床材によって色合いや固さなどの特徴は大きく異なります。

それぞれの樹の特徴を理解して選ばないと、せっかくの無垢フローリングが「思っていたイメージと違う」と後悔の種になってしまいかねません。
そこで、無垢フローリングに使われる樹について、それぞれの特徴をご紹介したいと思います。

まず、樹の種類は大きく針葉樹と広葉樹の2つに分けることができます。


針葉樹


軽さがあり、柔らかいのが特徴。
そのため、肌触りの良さが魅力です。
その反面、傷つきやすいのがデメリット。


広葉樹


重たく、固さがあるのが特徴。
そのため、強度があり反りや縮みも起こりにくいです。
その反面、針葉樹のような柔らかさは感じられにくいのがデメリット。


針葉樹の主な樹の種類


◎スギ

日本では、もっとも身近な木材です。
保湿性に優れているのが特徴。
輸入の木材も多い中、日本製の床材を希望される方にはぴったりです。

◎ヒノキ

スギと同様日本人にとってはなじみのある木材ですが、高級木材としても知られています。
表面のなめらかさや独特の香りも魅力だと言えるでしょう。

◎パイン(マツ)

裸足で歩いたときの肌触りは、抜群です。
素朴な雰囲気があるのも特徴。
一方、カラマツは比較的固く、強さがあるのが魅力です。


広葉樹の主な樹の種類


◎オーク(ナラ)

ウィスキーの樽や家具など、フローリング以外にも広く使われる素材です。
加工のしやすいさと、木目の美しさも特徴です。

◎ブナ(ビーチ)

固く粘りのある木材で、家具や住宅に幅広く使われています。
木目は薄く、こまかいのでシンプルな印象になります。

◎カバ(バーチ)

「サクラ」とも呼ばれることが多い木材です。
歪みが少なく、木目が薄いのでシンプルなすっきりとした印象の仕上がりになります。

◎メイプル

楽器にもよく使われる木材。固く、密度が高いのが特徴。
また、独特の杢目を持っており、好きな人も多いです。
表面のつるつる感は格別です。

◎ウォールナット

固く、ゆがみが少ないのが特徴。
濃いブラウンの色合いが特徴で、重厚な、落ち着きのある雰囲気を演出できます。

◎チーク

ウォールナットと並ぶ高級木材で、手に入りにくいこともあります。
害虫や水に強いのが特徴。
また、年月が経つとともに飴色に変化する色合いが魅力でもあります。

◎チェストナット(栗)

固さのある木材で、腐りにくいという特徴も持っているため昔から幅広く使われてきました。
杢目が大きく、無垢っぽい雰囲気が楽しめます。

◎タモ

オーク(ナラ)と非常によく似た樹ですが、ナラよりも柔軟性があるのが特徴です。
野球のバットにも使われています。


以上、代表的な木材の特徴について、ご紹介しました。

無垢フローリングの素材選びは、樹による違いだけでなく、加工の違いも大切です。
オイル塗装のものやウレタン塗装、もしくは無塗装のものもあります。
ウレタン塗装だと、傷つきにくく手入れが楽な一方で、無垢フローリング特有のさらっとした肌触りが損なわれてしまうこともありますし、無塗装は自然そのままの風合いが楽しめる一方で、汚れや傷がつきやすいという問題も。

無垢フローリングを検討されている方は、樹の種類や加工の種類にも注目して、最適な床材を選ぶようにしましょう。

(参考:フローリング工事
(関連コラム:無垢フローリングにまつわる素朴な疑問を解決!メリットデメリットも

No.164

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