壁紙の種類と特長 貼る場所の機能や目的も考えよう

199 壁紙の種類と特長 貼る場所の機能や目的も考えよう

壁紙にもいろいろある?


近年、マンション・戸建とも、住宅の内装の壁仕上げに最も広く使われている壁紙(クロス)。
その名称からすると、紙製や布製のように思えますが、それだけではありません。
むしろ、現在ではビニル製のクロスが一般的です。

この他にも、自然素材を使ったものや調湿や消臭などの機能があるもの、外国製など、壁紙にはいろいろな種類があります。
リフォームの際などに用途や目的に合わせて選べるよう、壁紙の種類と特長について知っておきましょう。


壁紙の種類を知ろう


壁紙は、主な原材料によって、次のように分類できます。

・ビニルクロス

ビニル樹脂製のクロスで、デザイン・価格のバリエーションが非常に豊富です。
施工が手軽でコストもリーズナブルに抑えることができます。
また、水拭きできるのでお手入れも簡単です。
ただし、通気性がないので、北側の窓まわりなどでは結露やカビの発生の可能性があります。
最近では、消臭や抗菌効果のあるタイプも登場しています。

・紙クロス

紙なので、原料は自然素材で吸湿性があります。
木質パルプを原料にした洋紙、一年草の「こうぞ」などが原料の和紙、同じく一年草のケナフを原料にしたものなどがあり、特に和紙やケナフ製には、高い調湿効果が期待できる商品があります。
ビニルクロスと比べると、施工に手間がかかり、価格も高めです。

・布(織物)クロス

綿などの天然繊維や合成繊維を原料にした布(織物)製の壁紙。
布なので通気性があります。織りによるテクスチャーに暖かみがあり、丈夫で高級なイメージが魅力です。
価格、施工費とも高めです。

・無機質壁紙

しっくいや珪藻土といった、もともと塗り壁の壁材である自然の無機質素材を紙に付着させた壁紙です。
特に珪藻土は調湿や消臭効果がありますが、塗り壁はクロス仕上げより工期もコストもかかります。
壁紙にすることによって、手軽な施工で塗り壁の持ち味が得られるようになりました。
ただし、調湿や消臭などの効果は本来の塗り壁よりも低めです。
価格、施工費とも高めになります。

・輸入クロス

日本ではめずらしい大胆な色や柄が魅力の外国製の壁紙で、全体的に高価です。
紙製や布製が多く、不織布でできたものもあります。
規格サイズ(巾)が国産の壁紙より小さく、施工方法も少し異なるので、施工は扱いに慣れた業者に依頼しましょう。

壁紙は、貼る場所の目的や機能に合わせて選ぶことになりますが、使用する範囲が広いので、どの種類を選ぶかでリフォーム全体の予算に大きく影響します。
例えば、主としてビニルクロス、湿気のこもりやすい場所には紙クロス、アクセントウォールに輸入クロスといったように、種類ごとの特長と予算に合わせて考えましょう。

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No.199

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