光と風を上手に取り入れるための和室のアイデアを生かした建具とは

102 光と風を上手に取り入れるための和室のアイデアを生かした建具とは

建具で風通しと明るさが変わる?


室内の快適さは光と風の取り入れ方によって大きく変わります。
特に、高温多湿の日本の住宅では風通しが大事ですが、新しく窓を作るのはマンションでは無理ですし、戸建住宅でもかなり大変な工事になります。
しかし、屋内の出入口や間仕切り壁のリフォームするときに、ある建具を活用することで光と風を上手に取り入れることができます。

その建具とは、昔ながらの日本家屋で使われてきた、欄間(らんま)と障子です。
今回は、欄間と障子を今風に活用し、戸建住宅はもちろん、光や風の取り入れ口が限られるマンションでもできる、明るく風通しの良い住まいづくりを提案します。


欄間で風の通り道をつくる


欄間とは、換気や採光のために、天井の近くに作る小さな開口部分です。
欄間といえば、伝統的な和室の出入口のふすまや障子の上部の透かし彫りや障子をつけたものをイメージする人が多いと思いますが、洋風住宅にもガラスや壁をはめ込んだ欄間があります。
現代では、洋風スタイルにもマッチし開け閉めできる欄間窓や欄間付きのドアが製品化されているので、リフォームの際には利用したいですね。

異なる方角に窓が2つ以上あれば、室内の風通しは良くなります。
この2つの窓の位置に高低差があればさらに風はよく通ります。
窓が1つしかない部屋でも、ドアを欄間付きに交換することで風通しが変わります。
ドアを閉めていても欄間を開ければ、外につながる腰高やはき出し窓から高いところの欄間を通る風の道ができます。

また、間仕切り壁をリフォームするなら、風の通り道をつくりたい部分に欄間窓を設けるのもよいでしょう。
これなら、マンションでも外からの風を屋内全体に取り込めます。
さらに、マンションの場合ガラスをはめ込んだ欄間窓にしておけば、窓のない廊下などにも自然光を入れることができ、開放感も出ます。


障子で間接照明の効果を


加えて、現代の住まいに取り入れたいのが障子です。
例えば、リビングの一角を仕切りたいときや、マンションのリビングや廊下に隣接する部屋の間仕切りとして設置するのがおすすめ。
木と紙でできた障子はぼんやりと光を通すため、間接照明のような効果を楽しめます。
また、障子は引き戸なので、ほんの数センチから全開まで、風通しや室温の調節にも便利です。

障子は張り替えるのが面倒と思われるかしれませんが、長持ちするプラスチック製の障子紙や張り替え不要の和紙風ガラスをはめ込んだ障子もあります。
もしくは、好みの布を貼る方法はいかがでしょう?
カーテンのような感覚で洋室にもマッチさせられます。

以上を参考に、リフォームのときには、採光や風通しをよくする工夫をしてみてくださいね。

(参考:リフォーム施工例
(関連コラム:マンションでもできる? 住まいの中の風の通り道

No.102

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