入居時には小さい子供がいた家族でも、年月が経てば子供は成長し、家を出て行きます。
さらに年月が経ち、夫婦ふたりともが年金生活に入ると、「夫婦二人で過ごす家」になります。
すると、もともとあった「子供部屋」は不要になりますし、老後の生活を楽しむために夫婦それぞれの個室が欲しくなったり、さらに年齢を重ねると段差がつらくなったり、車いすが通りやすい家に住みたいと言う希望も出てくるでしょう。
このように、家族の人生において、家も同じように変化させていくためにはリフォームが有効です。
今回は、老後を迎える前にやっておきたいリフォームを紹介します。
防犯&掃除を楽に!家のコンパクト化
子供がおらず、夫婦二人で住む家ならたくさんの部屋は必要ありません。
部屋数が多いとメンテナンスも大変ですし、防犯上の危険もあります。
間仕切りをなくして2つの部屋を1つにまとめるといったリフォームや、場合によっては減築(増築の反対で、家を小さくすること)も検討してみてはいかがでしょうか。
家のコンパクト化によって、安全に、楽に暮らせるようになります。
夫婦が円満に暮らせる家
老後、仕事をやめると家で過ごす時間は長くなります。
いくら長年連れ添った夫婦でも、長時間ずっと顔を合わせていると息が詰まることも多いようです。
そこで、夫婦それぞれの個室を作ったり、もしくは寝室を分けるなど、夫婦がほどよい距離を保ちながら生活できるようなリフォームもおすすめです。
介護を見越した家
老後すぐに要介護状態になるようなことはなくても、この高齢社会ではいずれはどちらかが介護を必要とする可能性も高いです。
今すぐ介護仕様のリフォームをするわけではなくても、介護がしやすいようにしておく、介護リフォームがしやすいようにしておくことは大切です。
たとえば、不要な部屋をなくす代わりに廊下やドア付近を広くとり、車いすでも移動しやすい間取りにする、という方法もあります。
また、引き戸のレールなども含め、すべてバリアフリー化しておくのは、介護を見越したリフォームとしてはまず取り掛かっておきたいところです。
このように、老後を迎える前には、家のコンパクト化、夫婦円満、介護といった要素を踏まえた上でリフォーム計画をしておくと、老後生活を十分に楽しめる家を作ることができます。
老後を迎える前にある程度のリフォームを済ませておけば後から大規模なリフォームをする必要がなくなりますから、ぜひ検討されてみてくださいね。
(関連コラム:思い切って減築もアリ?老後を見据えたリフォームとは)
(関連コラム:老後のためのリフォーム シニアが暮らしやすい家にするには)
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