スペースに余裕のない日本の住宅事情では、収納に関する問題が何かとつきまといます。
リフォームの前には断捨離して荷物を減らし、じゅうぶんな収納スペースを作ったはずなのに。
新居ができて数ヶ月経つと、収納に入り切らないモノが家中にあふれている…。
せっかくリフォームするなら、こんな「リバウンド」を起こさない収納作りをしたいものです。
そのために注意したい3つのポイントをご紹介しましょう。
まずは、開け閉めのしやすさ
収納からモノがあふれリバウンドしてしまう理由は単に収納スペースの不足だけとは限りません。
収納が使いづらいことがあり得ます。
収納の使いやすさの要因の1つに開け閉めがあります。
つまり、使いやすい収納は開け閉めがしやすいのです。
では、開け閉めしやすい収納にするには、どのようなことに気をつければよいのでしょう?
まずは、開け閉めするのにスペースを取らないことが大切です。
開き戸だと開けるのに体を引く必要があり、手前にモノがあると開閉できません。
これに対し、折れ戸や引き戸はスペースを取りません。
最も省スペースなのは引き戸ですが、ハンドルタイプの引き手にすればお年寄りやお子さんでもラクに開閉できます。
高さと出し入れしやすさの関係
使いやすい収納にするためには、出し入れのしやすさも大きなポイントです。
収納スペースを確保しようと床面から天井まで収納壁にしたものの、開け閉めも出し入れもしづらい天袋はいつの間にかブラックホールに…。
そんな無駄な空間を作らないためにも、天袋に替えて「地袋」を作ってはいかがでしょう。
床からの立ち上がりに天袋と同じくらいの高さの収納を作り、その上を通常のクロゼットや押入れにするのです。
これなら、天袋と同じスペースの収納も使いやすくなりますね。
また、収納の扉を天井まで届く高さにするのもおすすめ。
その場合、収納と居室の床面はバリアフリーにし、同じ床材にすれば大きなものも出し入れしやすくなります。
市販の収納グッズを活用しよう
収納スペースが足りないと思っても、実は、収納内のスペースを活用できず、整理できていないことも。
これを避けるには、造作工事で収納の中に棚を作ることもできますが、けっこう費用がかかります。
そこで、市販の収納グッズを利用する方法があります。
いろんなタイプやサイズの収納グッズが販売されているので、自分にとって使いやすいものを選び、それに合わせて収納プランを考えましょう。
モノをしまうというより、収納グッズを入れる場所として収納を作るという発想です。
リフォーム前から使い慣れた収納ケースがあるなら、それをそのまま収納できるように設計すれば合理的です。
収納の使いやすさによって、暮らしやすさは大きく変わります。
以上を参考に、リフォーム前には設計者とよく相談して、リバウンドしない収納を実現してくださいね。
(参考:クローゼットなどのリフォームはこちら)
(参考:クローゼットや扉・窓のリフォーム)
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