外壁サイディングの種類を知ろう
戸建住宅の外壁にはいくつかの種類がありますが、どの外壁も耐用年数が過ぎれば交換のリフォームが必要になります。
以前は一般的な住宅の外壁といえば、モルタルの塗り壁やタイル貼りが多かったのですが、最近はサイディングという外壁材がよく使われるようになっています。
外壁サイディングはボード状の外壁材で、外壁の下地に貼り付けて施工するので、塗り壁やタイル貼りよりも工事が手軽にできます。
費用や工期も抑えることができ、既存の外壁材の上からの重ね貼りも可能です。
外壁サイディングには、材質の違いから、主に窯業系、金属系、木質系などの種類があります。
今回はこの3種類のサイディングの特徴を紹介します。
・窯業系サイディング
セメントと繊維を主原料として高温・高圧で成型したもの。
耐久性や耐火性、防水性が高く、モルタル壁の約半分の重さであることから耐震性も備えています。
陶器や石のような質感があり、表面の色やテクスチャー、柄のバリエーションが豊富です。
数年から10年を目安に塗り替えのメンテナンスが必要ですが、近年は汚れにくく15年以上メンテナンスフリーの製品も登場しています。
・金属系サイディング
主にガルバリウム鋼板を素材とし、鋼板を成形、エンボス加工したものです。
金属なのにサビに強く耐久性、耐火性、防水性にすぐれています。
重量はモルタル壁の10分の1と非常に軽量で耐震性にもすぐれ、重ね貼りのリフォームに向いています。
また、芯材にプラスチックの断熱材をはさみこんでいるので、簡単に外断熱のリフォームができます。
窯業系サイディングと同様に表面の色、テクスチャー、柄のデザインは多種多様です。
数年から10年で塗り替えのメンテナンスが必要ですが、20年メンテナンスフリーの製品もあります。
・木質系サイディング
天然の木に塗装したもので、さまざまな木種があります。
断熱性にすぐれますが、木材のため防火地域では不燃処理されたものを使わなければいけません。
自然であたたかみのある味わいが特長で、コンクリート壁や他のサイディングと組み合わせてアクセントとして使うことも。
水に弱いことから腐食を防ぐため、数年から10年おきに塗装のメンテナンスが必要です。
いずれも外壁サイディングは手軽に施工できますが、防水性と美観を保つためには、きっちりとメンテナンスしていくことが重要になります。
加えて、サイディング同士やサッシとの継ぎ目などのシーリングの定期メンテナンスも欠かせません。
外壁リフォームのときには、それぞれのサイディングの特徴と今後のメンテナンス性も比較検討して選んでください。
(参考:リフォーム施工事例)
(関連コラム:屋根・外壁のシミ・カビは、建物外部のSOSサイン)
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