リノベーション向きの物件チェックポイント <マンション編>

227 リノベーション向きの物件チェックポイント <マンション編>

リノベーションに向けたマンション選び


新築よりもコストを抑えて思い通りの家づくりができるリノベーションは、神戸でも人気です。

気になるリノベーションの費用は、やはり物件の状態により異なります。
また、中古マンションを購入してリノベーションする場合は、構造や規約によって、希望する工事ができないこともあるので注意が必要です。

つまり、リノベーションを成功させるためには、物件の見きわめが大きなポイントになります。


マンション選びのポイント


リノベーションに向けたマンション選びでは、工事のしやすさに加え、安全性や今後の物件価値、暮らしやすさなどの視点からチェックすることが大切です。
次のポイントを参考にしてください。

・地盤と耐震性

希望の家づくりは、安心安全なマンションであってこそ。
そこで、まず重要になるのが耐震性ですが、1981年の新耐震基準以降に建築確認を受けたマンションは現行必要とされる強度があると考えられます。
それ以前の建物については、耐震補強済みかどうか仲介会社や管理会社に確認しましょう。

また、耐震性は建物の強度に加え、立地も関係します。
購入しようとしている物件が急斜面や河川に近い場所の場合には、その地域の役所のハザードマップなどで調べてみることもおすすめします。
物件情報にも記載があることもあるのでチェックしましょう。

・構造

マンションの構造は、主に「壁式構造」と「ラーメン構造」の2つに分けられます。
このうち、壁式構造は壁、床、天井の面で建物を支えるので、基本的に間取りを変えることができません。
一方、ラーメン構造は柱やはりで建物を支えることから、間取りや開口部の位置・大きさの変更の自由度が高くなります。
古いマンションでは、部屋の中心に撤去できない構造壁がある場合もあるので注意が必要です。

・管理体制と状況

分譲マンションでは、各戸のオーナーが自由に変更できるのは専有部分のみ。
それ以外のエントランス、外階段などの共用部分は管理組合や管理会社が管理、メンテナンスしています。
この共用部分が良好に管理されているかどうかは、物件の価値や防犯性に関わります。
内見のときには、共用部分の掃除やメンテナンスの状況もチェックしておきましょう。

・管理規約

専有部分は各戸オーナーの所有とはいえ、騒音対策のためフローリング禁止など、管理規約によりリノベーションできる範囲や内容が制限されることが少なくありません。
制限内容については物件により異なるので、事前に管理規約を確認することが欠かせません。

・大規模修繕について

マンションの躯体、外壁、配管などの修繕・メンテナンスは「大規模修繕」として、管理組合の計画にもとづき行われます。
配管などの不具合は生活上の大きなトラブルにつながりますし、大規模修繕が適切に行われているかどうかで物件の価値が変わります。

国土交通省では12年間おきの実施を推奨しています。
これを目安に、管理組合に大規模修繕の履歴と今後の計画について確認しておきたいところです。


これらの情報は、自分で調べるというよりも、こういう項目があることを知っておき、担当者に物件購入前に聞いてみることでよいでしょう。

(関連コラム:リノベーション マンションリフォームでできることできないこと
(関連コラム:マンションも戸建ても 地震の被害を減らすリフォームの工夫とは

No.227

Pocket