住んでいる家の老朽化が気になり始めたとき、みなさん考えるのが、建て替えもしくはリフォームです。
リフォームの方が手軽にできるイメージがありますが、全体的に家が古くなっていてリフォームしたい箇所が多い場合、「いっそ立替えた方がいいのでは?」と迷うことも多いです。
リフォームか建て替えか、どちらを選ぶべきなのでしょうか?
選べないケースもある
「リフォームの場合は……建て替えの場合は……」とそれぞれにかかる費用や工期などで比較して選べればいいのですが、そうもいかない場合があります。
◎構造的にリフォームができない
間取り変更をしたいとか、水周りを移動させたい、といったリフォームは、どんな家でもできるわけではありません。
構造上の問題で希望のリフォームができないことがあり、その場合はそのリフォームプランをあきらめるか、もしくは建て替えするか、ということになります。
また、補強工事が必要な家だと、補強すべきところが多すぎて「建て替えた方が断然トク」ということもあります。
◎法改正などで小さい家しか建てられない
建ぺい率が変わったせいで、建て替えするにしても今より小さい家しか建てられない、ということがあります。
減築される予定であればそれでもいいのですが、家の広さを変えたくないという方だと建て替えはしない方がいいでしょうから、リフォームで対応することになります。
費用はリフォームの方が安くなりやすい
上記で紹介したような問題がなければ、基本的にはリフォームを選んだ方がコスト面では安くなります。
まず、リフォームの場合はすでにある素材を活用できるのに対して、建て替えだと新たに用意すべき建材が多くなります。
また、建て替えだと解体した家の処理にも廃棄費用がかかりますので、コストがかさみます。
そして、建て替えであれば建築中の仮住まいを用意するのにもお金がかかりますが、住みながらのリフォームなら仮住まいは不要です。
ただし、リフォームの方が安いからと言って、かならずしもリフォームの方が優れているというわけではありません。
一度リフォームをすればそれで終わりというわけではありません。
家にはメンテナンスが必要ですし、小規模なリフォームは今後も必要になります。
リフォーム後もこまめなメンテナンスにお金がかかってしまう場合は、トータルでは建て替えた方が得だった、ということにもなりかねません。
圧倒的にリフォームの方が安くつく、という場合なら迷わずリフォームを選ぶべきですが、建て替えるより2~3割安い、という程度であれば、今後必要となるリフォームの種類にもよるものの、建て替えてしまった方がトータルでは得になるかもしれません。
リフォームか建て替えかで迷われましたら、まずはお気軽にご相談ください。
実際に見積もりをとって比較するのも良いですし、周りにリフォームや建て替えをしたという人がいれば話を聞いてみても参考になるのではないでしょうか。
(参考:その他のよくあるQ&Aはこちら)
(関連コラム:「リフォーム済」の中古物件と新築物件のメリットデメリット)
No.181