屋根と外壁の色はどう決める?
一般的な戸建住宅の屋根と外壁は、材料や塗料にもよりますが、10年を目安に塗装の塗り替えメンテナスが必要です。
また、築年数が経ち耐用年数の過ぎた屋根材と外壁材はそれぞれ葺き替え、張り替えのリフォームをすることになります。
こうしたメンテナンスやリフォームは屋根と外壁を同時に行うことが多いものですが、そのときに考えなければいけないのが、カラーリング(配色)です。
住宅の外観イメージは屋根と外壁の色によって大きく左右されることから、わが家の好みに合ったセンスのよい配色にしたいですね。
とはいえ、周囲の景観とのミスマッチは避けたいもの。
今回は、センスよく美観が長持ちする住宅外装のカラーリングのコツをお教えます。
周囲の景観との関係を考える
屋根と外壁の色を決めるにあたっては、周囲の景観との調和がポイントになります。
景観に溶け込ませるのか、それともきわだたせたいのかを考えたいところですが、その前に、自宅のある地域に景観に関する規制があるかどうかを地元の役所などで確認しましょう。
景観保護地区や風致地区など、地域によっては建物の外装に使える色が制限されているからです。
その上で、周囲の街並の色をよく観察します。
景観規制のある地域や古い伝統的な街並では、周囲の色に合わせた色使いにしたいですが、地元に伝わる色があれば、その色を使うのもいいでしょう。
特に規制がない落ち着いたイメージの街並で、周囲と少し違う色を使いたい場合は、周囲の色とトーン(色の濃度)を合わせれば悪目立ちすることを防げます。
一方、商業地など明るい色の多い地域で好みの色を使いたい場合も、周囲とトーンを合わせれば、まとまりのない印象にならずに済みます。
実際に色を選ぶときは
実際の色選びでの注意点ですが、色によっては、色あせしやすかったり、汚れが目立ったりすることがあります。
例えば、さまざまな景観になじみやすいモノトーン配色では、白と黒は雨ジミなどの汚れが目立ちます。
また、赤系統の色は色あせしやすく、逆に、青系統は色が長持ちします。
色あせしにくく、汚れが目立ちにくい色は、グレー、ベージュ、薄い茶色などです。
このように色によって、メンテナンスやリフォームしてから同じ年数でも汚れの目立ち方や色あせの仕方が違ってきます。
塗替えなどの外装工事はけっこう費用がかかるので、こうした点もよく考えて色を選びたいですね。
色を決めるときには色見本を元にすることが多いですが、注意しておきたいのが、色は面積が小さいと濃く見えるということ。
したがって、実際の塗装の色は見本よりもうすい印象になります。
色見本はなるべく大きなものを、必ず屋外で見るようにしましょう。
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