思い切って減築もアリ?老後をみすえたリフォームとは

092 思い切って減築もアリ?老後をみすえたリフォームとは

老後に向けたリフォーム


お子さんが独立する頃に、自宅のリフォームを考える方は少なくないと思います。
ゆったりと趣味を楽しむなど、老後のライフスタイルにあわせて暮らしやすくしたいものです。
老後に向けたリフォームを検討する上で、大前提となるのが、自宅であと何年暮らすか、暮らしたいかということ。

住み慣れた家を「終の棲家」としたいのか、それとも、いずれは子供との同居や老人ホームへの入居など住み替えの予定があるかによって、予算をはじめリフォームの内容が大きく違ってくるからです。
終の棲家にするなら介護も見据え、ある程度大がかりな工事も必要になるでしょう。
また、10年以内に老人ホームなどへの住み替えを考えているなら、そのための資金も必要ですから、現在の自宅は最低限の補修にとどめておくといった判断になるかもしれません。


老後のスペースづくりで大切なこと


住み慣れた自宅でいつまでも暮らすことにしているなら、年を取っても暮らしやすい住まいにしたいですね。
まず思い浮かぶのがバリアフリーへの変更ですが、これと同様に重要になるのが間取りとスペース配分です。
高齢者が家の中でスムーズに移動できるようにするには、段差解消に加え、動線をできるだけ短くシンプルにする必要があります。

そこで、ポイントとなるのが間取りです。
高齢者の場合、寝室とトイレ、浴室を隣接させるか、なるべく近くに配置しましょう。
介護のしやすさも考えると、寝室はリビングや庭に面していると便利です。


思い切って「減築」も


以上のように間取りとスペース配分をおおまかに決めたら、防犯性やメンテナンス性も検討しましょう。
例えば、日々の生活や趣味に必要な機能のある部屋以外にも部屋があれば、そのスペースはムダかもしれません。
それでも、戸締まりや掃除をしなければならないのは負担になります。

お子さんたちが巣立った後は、必要なスペースや家財は確実に少なくなっているはず。
家具や持ち物なども含め、本当に必要なのかどうか見直した上で、思い切って「減築」することも選択肢の1つです。
減築とは増築の逆で、建物を小さくするリフォームのこと。

減築リフォームにはさまざまな方法がありますが、2階建ての家を1階だけにすることも可能です。
減築すれば住まい全体をコンパクトにできるので、ムダな動線が減ります。
さらに、耐震性能を高めることができ、メンテナンス費用も抑えられます。

老後の暮らしやすさは何人で暮らすのか、また介護のスタイルなどによっても違ってきます。
老後に向けたリフォームの際は、バリアフリーや介護のことも合わせて設計者と相談して進めましょう。

(参考:バス・洗面・トイレのリフォーム
(関連コラム:老後に向けたリフォーム 間取りプランをゾーニングから考える

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