現状の生活動線を見直そう
自宅をリノベーションすることになったら、効率よく移動でき暮らしやすい間取りにしたいものです。
リノベーションをするのは、現状の住まいになんらかの不満や不具合があってのこと。
そのためには、現在の生活動線を確認し、何が問題なのかをはっきりさせることが肝心です。
そこで、まず生活動線について知っておきましょう。
生活動線とは、日常生活の中での人のさまざまな動きの経路を線で表したもの。
住まいの中の動線は主に次のように分けられます。
- 家事動線:洗濯や掃除などの家事をするための動線
- サニタリー動線:お風呂やトイレ、洗面所への動線
- 通勤動線:各自の居室からリビング、玄関への動線
では、今のわが家の生活動線がどうなっているか把握しましょう。
紙とエンピツやペンを用意して、おおまかでいいので現在の間取りを描き、そこに家族それぞれの3つの動線を描き込んでいきます。
動線の種類ごとに色を変えるとわかりやすいですね。
特に慌ただしくなりやすい朝起きてから出かけるまでの時間帯を意識して動線を描きましょう。
生活動線から見えてくるもの
動線は短いほど効率のよい移動を意味します。
また、種類の違う動線がなるべく交差しない方がストレスなく暮らせます。
さて、実際の家族の動線を描いてみた結果はいかがでしょうか?
家族みんなの動線がいくつも重なっている場所があれば、そこが暮らしにくさの原因となっている可能性があります。
例えば、家族全員が毎朝会社や学校へ出かけるのであれば、トイレや洗面所は混雑しているでしょう。
また、洗濯機置き場からバルコニーが遠いなど、家事動線が長くなるほど、主婦(夫)にとって家事がしづらいことになります。
理想の間取りは動線プランから
こんなふうに問題点がわかれば、これを改善して新居の間取りに反映させましょう。
それは、効率よい動線プランを考えることになりますが、そのためのポイントは2つ。
- 動線を短くする
- 混雑を解消する
ここに、それぞれの家族の希望をプラスして検討します。
家族全員のすべての希望をかなえるのは難しいですが、家事動線とサニタリー動線を優先して考えると良いでしょう。
動線が長くなることで負担が大きくなるのが、家事と入浴やトイレに関することだからです。
キッチンと洗濯置き場、バルコニーを結ぶ動線が短くシンプルなら、主婦(夫)にはありがたいですね。
高齢者のいるご家庭なら、その方の居室とトイレや浴室が近ければ、本人も介護する方もラクです。
また、毎朝混雑しやすいトイレや洗面所は出入口を2方向作って家族の動きをスムーズにすることも考えられます。
このように日ごろの生活動線を分析することで、理想の間取りが見えてきます。
これを元に設計者とよく相談してくださいね。
(参考:リノベーションキッチン移動計画)
(参考:3LDKから1LDKの楽しみ)
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