ワンルームの魅力を高める 部屋を広く見せるカラーリングとは

097 ワンルームの魅力を高める 部屋を広く見せるカラーリングとは

色使いでワンルーム空間を広く?


ワンルームのアパートやマンションは集客しやすい一方で、ライバルも多いもの。
入居率を高めるためには、内見のときに居室空間を広く見せて魅力的な部屋だと思わせることが大切です。

とはいえ、実際にスペースを広げることはほぼムリ。
また、大がかりなリフォームも費用的に厳しい場合も多いものです。
そこで、ご提案したいのが、カラーリングによって手軽にワンルーム空間を広々と見せる方法です。

同じ物でも色によって、印象が大きく異なることがあります。
色彩には、同じ距離から見て遠くに見える「後退色」と近くに見える「進出色」があるのをご存知ですか?
後退色は青やネイビー、水色などの寒色、進出色は赤やオレンジ、黄色などの暖色や明るい色です。

後退色は引き締まって見えるので「収縮色」ともいわれ、進出色は広がって見えるため「膨張色」ともいわれます。
空間の場合、イメージに大きく影響するのが、この後退色と進出色なのです。


後退色をアクセントカラーウォールに


後退色と進出色の組み合わせを使って、ワンルームをゆったり広く見せましょう。
賃貸物件の室内壁は白が多いと思いますが、居室の入り口から最も遠い壁の色を青などの後退色にすると、奥行き感を出せます。
これは、壁の1面だけ色を変えるアクセントカラーウォールという手法ですが、この壁面だけ壁紙を貼り替えるアクセントクロスという方法なら、手軽に施工できます。

入り口から最も遠い壁面に掃き出し窓がある場合は、後退色のカーテンを設置してもいいでしょう。
097 ワンルームの魅力を高める 部屋を広く見せるカラーリングとは
カーテンは天井またはなるべく高い位置から垂らすようにします。
部屋が成約すれば、このカーテンは入居者にプレゼントすれば喜ばれると思います。

このアクセントクロスやカーテンは明るめの色にすると、明るくさわやかな空間を演出できます。
またストライプなど縦方向の柄が入っていれば、天井を高く見せることができ、部屋全体にゆったり感が出ます。
柄物を選ぶときは、同系色で色数を抑えたものにしておきましょう。


床に進出色を使って広く見せる


床には進出色を使えば面積を広く見せることができますが、色が濃くなると圧迫感が出るので注意が必要です。
床の色が寒色ぎみや濃色の場合、貼り替えのタイミングであれば、薄めの進出色にしたいですね。
フローリングなら、暖かみのある自然な木の色がいいでしょう。

ただし、床の貼り替えはかなり費用がかかるもの。
予算があまりない場合は、ピンクやベージュのラグを敷くだけでも印象を変えることができます。

このように、色彩をうまく使えば大きく費用をかけずに物件の魅力を高めることが可能です。
ただし同じ進出色、後退色といっても色の系統や濃淡によって印象が異なります。

アクセントクロスなどを選ぶときは、他の壁面や床、天井との色合わせにも注意してくださいね。

(参考:3LDKから1LDKの楽しみ
(関連コラム:フローリング床材・壁・天井のカラーバランスでセンスの良い部屋に

No.097

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