離婚問題での不動産売却相談は経験豊富な神戸のRESTA

不動産事業部の佐野です。気がつけば10月も終わりになろうとしています。
いつもは活動記録や物件紹介、リフォーム施工内容などを書いていますが、最近自分が受けた相談を基に共有名義のトラブル経験を書いてみます。

共有名義のトラブル RESTA不動産

共有名義、持分を勝手に売却される

以前取引して頂いたお客さんからメールがきました。
その内容は何の相談もなく親兄弟で共有所有している土地の持分を勝手に売却していたと言う相談です。凄く兄弟間で不信な雰囲気になっているようです。
この土地を第三者に売却しようとすれば、当然全員の同意が必要ですので持分を売却した第三者の承諾が必要になりますが、話はややこしくなると同時に「自分は幾らほしい」などの条件で応諾するものと思われます。
また、同意出来なければ一括して売買出来ず、土地の価値も下がってしまいます
解決方法は、売却してしまった持分を買戻して一族のものとして権利関係を整理するか、共有名義者全てでこの先、この土地をどうするのか真剣に話し合う必要があります。

離婚に伴う財産分与で債務返済中

結婚して家を購入、共働きでペアローンを組んだ場合で離婚を前提に不動産売却を考える場合、原則持分の割合に関係なくこの不動産はお二人の財産になります。そのため、債務返済中の場合でも完済していても少しでも高く売却することが最優先になるのですが、夫婦は互いに思われることがあり進んで行きません。
仮にお一人が返済を怠った場合、金融機関より一括返済を求められます。
また、奥さんの債務を旦那さんが背負い持分移転、返済していく話になっても
結果、幾らで売却できるか決定していない場合はお互いに未確定な部分が多すぎます。もしかすれば予想していた金額を下回り債務超過になる場合、手持ち資金で穴埋め出来なければ金融機関と交渉しなければなりません。
やはり、この場合考え方の違いはあったとしても、債務を返済しながら共有名義で売却して債務を完済した上で、手残りが有れば折半が良いと考えています。

ご主人他界で奥さんが相続でトラブル

昔々ですが、こんな相談を受けました。元々夫婦はご主人の父親と同居をして3名で暮らしていました。突然ご主人が他界して、奥さんと義父の二人になりました。名義は義父とご主人の共有名義です。相続が発生してご主人の持分は奥さんに。相続後の名義は奥さんと義父になりました。

奥さんの言い分:この不動産を売却して換金したい。義父と二人で暮らすのは嫌なので売却しないのならば出ていってほしい。それも無理ならば持分を義父に買い取ってほしい。

義父の言い分:この不動産は元々私と息子で購入したものなので、売却する意思はないし、嫌ならば嫁が出ていけばいい。

その後、不動産の価値を知りたいとのことで査定をしましたが、話がまとまらず
調停、裁判と進んで行きます。

売却方針で共有者に考え方の相違で頓挫

両親が他界して兄弟三人が共有で不動産を所有し売却するケースです。
代表者を選出してご兄弟全員の意思確認を行いました。
仲介でなく不動産業者に買取を希望され現状有姿での契約が決まりました。
但し分割して再販するために、隣地の筆界確認がとれない場合は契約は白紙になる停止条件が付きました。測量図や隣地所有者と立ち会いを行い境界線、境界を確定する作業の中で、隣地に行方不明の法人が混じっていました。
調査の結果、所在は特定出来なかったのですが法人は存在していて、どうやら転送先に書類は送達していることまで分かりました。この法人と境界確定しなければ契約は白紙になります。契約解除をさける為に引き続き法人を探すことを提案しましたが、一旦契約を解除して法務局の筆界特定制度を利用したいとのことでしたので契約解除しかし、名義人のお一人様は同意なさらず、他の兄弟は売却換金を望んでいてもSTOPしてしまいました。非常に勿体ないです。
共有名義でなければ時間が解決してくれた案件かと思います。

共有名義で相続後、管理や税での争い

立派な日本家屋の売却でお任せ頂いた時のトラブルです。登記簿を拝見すると随分長い間相続してから時間が経過してから売却を決断されたことが分かります。共有名義の場合、固定資産税などは代表者に送達されます。これまでの経験では代表者さんが税の納付を行っている印象があります。その間は単独で納税されていることになります。また、空家の管理(換気・雑草始末・修理)なども一手にされていた様です。依頼者は今までの支払った税金や不動産の維持管理費を売却したお金で清算してほしいとお話された様です。当然の事かと感じましたが、共有者の理解が得られす大きな問題となりました。契約決済は無事行われましたが非常に後味の悪い取引となりました。

不動産は取引の数だけドラマがあります。ほんの一部ですが書いてみました。
同じような悩みがある方、ご相談頂ければ何かの役に立てるかもしれません。

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