暖房のタイプについて知っておこう 対流式と輻射式暖房の違い

217 暖房のタイプについて知っておこう 対流式と輻射式暖房の違い

暖房の種類とは?


寒い季節には暖房をうまく活用して暖かく過ごしたいものですね。
暖房器具・設備にはさまざまな製品がありますが、暖房は方式の違いにより、主に2種類に分けられることをご存知でしょうか?

暖房方式は、大きく対流式と輻射式の2つに分けられます。
寒い時期を暖かく快適に過ごすために、それぞれの暖房方式の特徴と代表的な暖房器具、特徴に合わせた活用の仕方を知っておきましょう。


対流式と輻射式暖房の違いを知ろう


対流式・輻射式暖房の特徴とそれぞれの代表的な暖房器具・設備は次の通りです。

・対流式暖房

熱によって発生した暖かい空気を対流させることで、室内を暖める暖房方式。
広い部屋でも、すぐに全体を暖めることができ、費用も比較的安価ですが、温風の吹き出し口が天井近くにあると、足もとが暖まりにくく、天井と床面付近の温度差が大きくなりがちです。

また、対流(風)が起きることで、室内の湿度が急激に下がり、ホコリが舞うため、加湿や換気に注意しましょう。
特に、呼吸器疾患やアレルギーのある人の使用には注意が必要です。

この方式の暖房器具・設備には、エアコン、ファンヒーター、石油ストーブ(一部)があります。

・輻射式暖房

熱を持った物体が放射(輻射)する熱を利用した暖房方式です。
この方式では、部屋が暖まるまでに時間がかかり、暖房費も高めで、広い空間を暖めるには不向きですが、風(対流)が起きないため、室内の空気が汚れることがなく、湿度への影響もありません。
床暖房が輻射式の暖房設備の代表的なものになりますが、床暖房なら、室内の床全体に施工することができ、天井と床面付近の温度差が小さいという特長があります。

この他に、輻射式暖房にはパネルヒーター、オイルヒーター、ホットカーペット、電気ストーブがあります。


暖房器具を上手に使う


ひとくちに暖房といっても、対流式と輻射式では特徴がこのように大きく違います。
それだけに上手に使い分けしたいですね。

空気を汚さない床暖房は赤ちゃんからお年寄りまで安心して使える暖房設備ですが、設置のためのコストは高額です。
そこで、エアコンでまず部屋全体をさっと暖めて、あとはホットカーペットを使うといった方法はいかがでしょう?
近年は防水加工をしたフローリング調のホットカーペットも登場しているので、このタイプならキッチンやダイニングでも使えます。

また、脱衣室に小さな暖房器具を考えているなら、風が起きない輻射式暖房のパネルヒーターなどがおすすめ。
比較的即効性の高い電気ストーブを人がいる間だけ使うのもよいでしょう。

既に寝室にエアコンが設置されている場合は、ベッドに直接温風が当たらないよう吹き出し口の向きに注意してください。
これらの工夫で、寒い季節を快適に過ごしましょう。

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No.217

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