契約手続きとお金の話売買契約日と決済日の違い
不動産を現金で購入する場合などで、契約日に全額を支払って一回ですべてを済ませることもままありますが、多くの決済では、契約日と決済日は別になります。
特に住宅ローンを組んで支払う場合は、本審査は契約締結後におこなわれますので、融資が実行される日が決済日となります。本審査には、3週間程度かかる場合もあります。
売買契約日
買主が手付金を支払い、契約書を交わすことで不動産の売買の約束を行う日です。この契約書により、売主には、所有権の移転、買主には支払いの義務が発生します。引き渡しまでに何らかの理由で契約が解除となった場合の取り決めなども記載されています。
売買契約書の内容は、当日までに内容を不動産会社から説明を受けておきます。
物件の情報が正しいことはもちろんのこと、手付金額・決済方法・引渡し時期などの契約条件に間違いがないかを確認します。
契約時に必要なもの
- 印鑑
- 身分証明書
- 契約書に貼る印紙代
- 仲介手数料の半金
- 引き渡す付帯設備の保証書など
重要事項の説明
契約内容に関して、売主買主が取り決めたことを確認することです。
エアコン・照明なおの建物に付帯するものをどこまで引き渡すのか、植木などは事前に処分してもらうのか、壊れているものはどこまで直して引き渡すのか、引き渡し後、売主が何にどこまで責任を持つのかなど、後にトラブルとならないようにすべての取り決めを確認する大切な手続きです。
契約時には、1~2時間かけて最終確認を行う手続きですので、条件については契約までにすべて決定しておきます。
銀行への住宅ローンの返済の連絡
売買契約が締結すれば、売却代金と引き換えに物件を引き渡す準備を行なう必要があります。
はじめての人が気づきにくい手続きとして、住宅ローンの抵当権の抹消があります。
売却代金でローンの残債を返済する予定であることを銀行に伝えるために、決済日が決まり次第連絡を入れます。通常、銀行が手続きに必要な書類を作成するのに10営業日程度かかります。売却代金で不足する場合には、現金を準備します。
決済日
売買契約書に従い決済を行ないます。売却代金と権利書の交換と所有権の移転登記を行ないます。
当日は、売主買主とそれぞれの仲介業者と司法書士および銀行関係者が一度に集まり、大きな金額の取引を行うため、独特の緊張感があります。しっかりと準備をして当日に臨みましょう。
契約時に必要なもの
- 権利書
- 実印
- 印鑑と印鑑証明書
- 身分証明書
- 玄関・勝手口など建物のすべての鍵と引き渡すべきすべての書類
基本的には、決済の場所は、口座から口座への入金を行ないますので買主が指定する銀行で行うことが多いでしょう。
売主が支払う必要がある、仲介手数料などを、売却代金の一部から支払うためには、あらかじめ、入金されたお金の一部を現金で用意してもらうように伝えておきましょう。
契約は終わっていますので、決済日は、買主から売主への銀行の振込手続き待ちの時間がほとんどとなります。通常は、1時間から1時間半程度です。その間に、雑談などで買主と話をしたりして少し待つことになります。
銀行が決済完了した時点で、通帳を確認し買主に領収書渡します。銀行のローンの残債の返済を確認できれば、司法書士が法務局へ所有権移転等の手続きに行くことになります。
その流れを見届けて、売却は完了となります。