契約手続きとお金の話売却成立後のトラブル回避術
買主とは長いお付き合いの気持ちで
売買のすべての決済が終わった時が、売主がほっとする瞬間です。売主として知り得ることすべてを伝え契約が完了すれば、その後にトラブルが発生することは少ないですが、最初の数ヶ月は、買主から確認や質問などが不動産会社を通じてあるかもしれません。買主としては、住んでみて気づいたことなども必ずあると思います。
それらの内容が契約書に取り決めてある範囲外のことで気になることなども発生する場合があります。その場合に、売主買主ともが良好な関係であれば、簡単に解決できる問題である場合も多いです。
例えば、単なるうわさ話で買主さんが不安になっていることもあるでしょう。どんな町にも噂好きの人がいるものです。売主のことをよく言わない人もいるでしょう。また、新しい町に引っ越ししてきた人に対して、ひとこと言いたい心ない人もおられます。そんな時に、その内容を信じる信じないという部分については、売主の人柄に影響することが多いのも事実です。
売主のスタンスとしては、売ってしまっておしまいではなく、長いお付き合いをするぐらいの気持ちでいるほうが良いと思われます。
今まで大切に住んでいた家を引き継ぎ、新たな生活をはじめて行く人への思いやりこそが、売却に必要であると思います。そして、そのような考え方を持っている不動産会社の担当者によって売主に伝えてもらえるようにすること後々のトラブルを未然に防ぐ方法です。
トラブルになりそうなときには
良好な人間関係だけではうまくいかない場合は、法的な解決法になります。法的な対応は、気持ちにしこりが残りやすいので、出来る限り最初はやんわりと伝えていくほうがよいでしょう。
賢明な売主であれば、買主が知っていたら買わなかった可能性があるような事実を伝えないようなことはないと思いますので、買主の要求は、契約書の微妙な解釈の問題の場合があります。
買主の要望を受け入れるラインは、不動産会社に相談して決めましょう。当事者同士が紛争を行うと売主買主ともに大変な精神的な負担を伴いますので、出来る限り不動産会社を通じてやりとりすることをおすすめします。
法的な解決を行う場合の根拠は売買契約書になります。契約時に口頭で合意していた内容でも契約書に記載がなかった場合、トラブルに発展することもありますが、書面での証拠がないものについては、過去の約束にかかわらず、その時に相談して歩み寄って落とし所を探すことも視野に入れましょう。
損害賠償や契約解除などのことがない限り、当事者同士の話し合いで解決することが望ましいです。