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【不動産コラム】意外と知らない「事故物件」の告知義務について

意外と知らない「事故物件」の告知義務について

No.114

意外と知らない「事故物件」の告知義務について

「事故物件」という言葉を聞いた事があるでしょうか。不動産を売買・賃貸した経験がある方は一度くらい聞いた事があるかもしれません。今回は、知っているようで意外と知らない「事故物件」について詳しくお話します。

1.事故物件とは?

事故物件とは「心理的瑕疵物件」とも言われます。一般的に「瑕疵」というと、建物の構造上の欠陥を指す事が多いです。ただ、心理的瑕疵は建物の瑕疵とは異なり、具体的には以下のような物件を指します。

  • 物件内で「自殺」や「殺人」があった
  • 物件内で「事故」などによる死亡事例があった

このように、事故物件とは、その物件に住む人が心理的負担を抱えるであろう物件のことです。事故物件の「場所の定義」は少々曖昧です。マンションや一戸建てであれば「建物内」「室内」「共用部内」「敷地内」は一般的に事故物件と言える「範囲内」です。

現に、宅地建物取引業法47条には「取引の判断に重要な影響を及ぼす重要な事項」と記載があり、明確に事故物件を定義付けているワケではないのです。

2.事故物件は告知義務がある

売主の立場から気を付けなくてはいけないのが、事故物件は買主への「告知義務」があるということです。ただし、前項のように場所の定義が曖昧なため、どこまでの事故が告知義務なのかが分からない時があります。

例えば、以下の時には告知義務はあるのでしょうか。

  • 1,000戸ある大規模物件の、別の棟で事故死があった
  • 一戸建ての敷地の目の前で事故があり、人(他人)が亡くなった。その時に故人の身体が少しだけ敷地内に入っていた。

結論から言うと、このような状況の時でも伝えておいた方が無難です。仮に、これらの出来事を「告知義務なし」と判断して買主に伝えなかったとします。もしかしすると、そのまま何もないかもしれませんが、買主がその事実を認識して訴訟を起こすかもしれません。

そして、訴訟を起こされたら今までの判例や裁判官の判断次第なので、告知義務違反になる可能性もあるのです。

部屋をどれだけ装飾するかによって金額は異なりますが、目安としては15万円~30万円程度です。この金額を物件価格に上乗せしても売却出来ると判断した時に、ホームステージングサービスは行いましょう。売却をはじめたばかりの物件だけではなく、売却途中の物件にも効果的です。

また一般的には事故発生から「7年程度」が告知義務の範囲と言われています。つまり、7年経過すれば心理的負担は和らぎ、買主に告知はしなくても良いのではないか?という事です。しかし、その7年という月日も本人の感じ方次第なので、事故から7年経った物件でも「告知義務違反」という判決が出た判例もあります。

3.不動産会社に確認を

自分の売却する物件が事故物件に当たるかどうかは、まず不動産会社に確認しましょう。その時に不動産会社が「告知義務がある」と判断すれば、重要事項説明書に記載するなりの対策を取ります。仮に不動産会社が「告知義務ではない」と判断しても、訴訟を起こされた時には売主の責任になります。そのため、事故物件か否かは自分自身の責任と認識し、慎重に行いましょう。

(参考:必読!不動産売却のための30章
(参考:自分の住まいは、自分で売却できる。SELF不動産

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