5章売却価格決定のポイント
通常は、査定価格というのは基本的に3ヶ月以内に売却できる価格を提示しますが、「売却を急いでいる」などの個別要因を最終的に加味して価格決定することになります。
マンションの場合
同一建物の売却事例が残っている場合が多く、間取りや広さ、階数によって比較的査定価格を決定しやすいといえるでしょう。最近では近隣との関係やペットの有無、セキュリティーなども評価の対象となっています。
あと気づきにくいことですが、管理会社の対応の良さも生活環境を左右します。マンションの共用部は管理がしっかりなされているかをしる指標になります。
共用部が汚れている、エントランスが乱雑、全体的に暗いなどであれば、やはり管理がしっかりなされていないということでしょう。そういう場合、マンションの規律もあいまいでトラブルになったり。やはり売却という観点からは不利な物件になります。逆に常駐の管理人さんがいて、とても対応の良い場合などは、古くてもとても快適だったりします。管理がよければ、それをアピールすることで売却額が近隣マンションよりも上がることは十分にありえます。
一戸建ての場合
まずは周辺の取引事例を参考とし、立地と物件の状態で判断します。ただし築年数に対しての老朽化の程度や間取りや日当り等の個別要因に価格が大きく左右されます。隣地との関係や、権利関係が複雑な場合は査定価格に大きく影響します。
また、道路の関係で再建築不可物件などの物件では査定価格は大幅ダウンとなります。また、駅までの距離やご近所さんにどんな人が住んでいるのか、買い物するところはあるのかなど、住む人が不安に思っている情報について伝えることができれば安心材料として価格にも影響するでしょう。
土地の場合
土地の場合は、立地から探されるので、日当たりや駅までの距離、学区などが関係してくるでしょう。複雑な土地の場合、道路に接しているか、建ペイ率、容積率、道路幅員の関係から、考えているような建物が建つかが知りたい情報になってきます。売却価格には、専門家に現地を見せて、調査をしてもらい意見を聞くことが肝要です。