No.44
物件購入価格以外にかかるお金~引越し編~
家の購入には多くの費用がかかることはみなさんよくご存じかと思いますが、お金がかかるのは、物件そのものだけではありません。
新居に引越すとなれば、引越し費用もかかりますよね。「引越し費用なんて、何千万という家の購入費用に比べれば微々たるもの」というわけにもいきません。住宅の購入のために貯蓄を使い果たしてしまえば引越し費用の捻出に苦労することになりますから、あらかじめ予算を組んでおくことをおすすめします。
では、新居への引越しにはどれぐらいお金がかかるものなのでしょうか?
引越し料金は、「○○円ぐらいが相場」というものがありません。同じような条件で引越しした人でも、時期など微妙な違いによって10万円以上変わってくることもあるので、実際の見積もりをもらってみないといくらかかるのかが予想しづらいのです。同一市内などの近距離引越しであれば数万円(10万円以内)でおさまる可能性が高いですが、遠距離引越しになると安い人は10万円以内、高い人だと20~30万円かかることもあります。
では、引越し料金を安く抑えるには、どのような点に気を付ければいいのでしょうか? まず、引越し料金は「荷物の量」、「新居までの距離」によってだいたい決まります。
荷物の量によって、トラックの大きさと、作業員の数が決まります。トラックが大きくなるほど、作業員の数が増えるほど、料金が高くなるというわけですね。つまり、新居へ引越しする際には不要なモノは処分し、荷物の量を減らした方が節約になります。
今の家から新居までの距離が遠くなるほど、当然料金は上がっていきます。距離については変えようがありませんから、引越し費用を抑えたいならそれ以外の部分で工夫する必要があります。
さらに、他にも引越料金の見積もりに影響を与えるものがいろいろあります。
エレベーターの有無
マンションで2階以上の場合、エレベーターが無いとそれだけ作業の難易度は上がりますし、時間がかかってしまいます。
ドアから出せない大型家具等の有無
大きなピアノやソファなどで、玄関から出せないものがある場合は窓から吊り上げて出し入れすることになるので、余分に費用がかかります。
エアコンの取り外し・取り付けの有無
エアコンの取り外し・取り付けは1基あたり1万円前後かかります。また、取り付ける場所が室外機から遠いなど、標準工事で対応できない場合は追加の費用が発生します。
時期・曜日・時間帯による違い
やはり、3月は繁忙期になるので引越し料金も高騰します。また、土日より平日の方が安い、午前便よりも午後便の方が安い、というのも一般的です。
荷造り・荷ほどきの有無
あなたは指示をするだけで、すべての作業を引越し業者がやってくれる、というサービスもあります。しかし、ファミリーにもなると10万円ほど料金が上乗せされることもあるので、基本的には自分で荷造り・荷ほどきした方がいいでしょう。
このように、引越し料金はさまざまな条件によってかなり変わってきます。何も対策しないまま引越し業者に依頼するよりも、あらかじめ荷物を減らしたり、有休をとって平日の引越しにしたりと対策しておくことによって引越し料金を安く抑えることができるので、新居へ引越しされる前には自分たちでできる対策を考えておかれるといいでしょう。