No.185
物件選びに役立つ4種類の建物構造の特徴や違いを分かりやすく解説!
建物の構造は、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の4種類が主流の構造になっています。物件選びをする過程で、それほど構造を気にしないかもしれません。
しかし、それぞれの特徴を知っておくことで、物件選びの判断基準になる場合もあります。そこで今回は、この4つの構造の概要や特徴を解説していきます。
1.木造とは?
木造は主に戸建てや、小規模なアパートに利用されます。木造は、その名の通り木を主要構造に利用している造りです。4つの構造の中では最も安価ですが、耐久性は劣ります。ただ、小規模の建物であれば耐震性に問題はないので、小規模の建物には良く利用されるというわけです。
2.鉄骨造(S造)とは?
鉄骨造は、主に3階建て以上のアパートなどに利用されます。また、大きな戸建てにも鉄骨造が利用されることもあります。鉄骨造もその名の通り、鉄骨を組んで建物をつくることです。木造よりはコストがかかりますが、耐久力がアップします。
たとえば、賃貸アパートを2件検討していて、その2件のアパートが木造と鉄骨造だったとします。その場合、鉄骨造の方が耐久力・遮音性・断熱性は高いので、その点も加味して賃貸物件を決めると良いです。
3.鉄筋コンクリート造(RC造)とは
鉄筋コンクリート造とは、主にマンションに利用される構造になります。鉄筋コンクリート造は、まず鉄筋を組みそれを型枠で囲みます。そこにコンクリートを流し込み固めるという作業を経て、鉄筋コンクリートは出来上がります。
鉄筋コンクリートは、以下のようにお互いの弱点を補い合っているのが特徴です。
・コンクリート:圧縮に強く、引っ張りに弱い
・鉄筋:圧縮に強く、引っ張りに弱い
このようにお互いの弱点を補う2つの素材を組み合わせているので、耐久性の高い構造になるのです。だからこそ、マンションなどのような高層建築物に採用されています。コストが前項までの2つより高いですが、耐久性、遮音性、断熱性は前項までの2つより優れています。
4.鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)とは?
最後の鉄骨鉄筋コンクリート造とは、前項の鉄筋コンクリートに、更に鉄骨を組み合わせた素材になります。鉄骨を組み合わせることで、より強固な素材になっているので、耐久性が鉄筋コンクリートより高い点が特徴です。
ただし、鉄骨を加えるため、鉄筋コンクリートよりコストが上がる点がデメリットです。主に、タワーマンションなどに採用されていますが、全フロア鉄骨鉄筋コンクリート造にすると重量が増えます。そのため、下層階だけ鉄骨鉄筋コンクリート造にして、中層階以降は鉄筋コンクリートにするケースもあります。
いずれにしろ、鉄骨鉄筋コンクリート造のマンションは、鉄筋コンクリート造よりも耐久性に優れていると言えるでしょう。ただ、耐震性は建築物の高さや地盤の固さなども影響してくるので、一概に鉄骨鉄筋コンクリート造が優れているとは言えません。あくまで、参考程度に認識しておきましょう。
5.まとめ
このように、構造によってコストや耐久性・耐震性・遮音性・断熱性が異なってきます。そのため、いくつか物件を迷っているときに、この構造部分も判断軸の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
(関連コラム:SRCとRC・鉄骨造・木造の違いとそれぞれのチェックポイント)
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