No.32
マンション購入後にかかる管理費・修繕積立金とは
マンションを購入する際に気を付けておきたいのが、管理費と修繕積立金です。物件を購入するための費用とは別に、管理費と修繕積立金がかかってきますから、あらかじめ計算に入れておきましょう。
管理費と修繕積立金の違い
管理費
物件の管理にかかる費用。住民が平等に負担します。
管理人にかかる人件費や、エレベーターの運転費用、維持費、共用部分に関する火災保険料や清掃費用など、マンション全体を管理していく上で必要なお金を、住民が負担しています。
修繕積立金
日頃の管理とは違い、老朽化にともなう大規模な修繕、不測の事故などによって必要になった修繕など、大掛かりな工事をするには多額の費用がかかります。工事が必要になってからお金を貯めていては遅いので、日頃から積立金を貯めておいて、いざというときに備える必要があります。
管理費・修繕積立金の相場
管理費と修繕積立金は、それぞれ家の広さに応じて変わりますが、相場としては1平米あたり200~300円です。つまり、50平米のマンションなら管理費と修繕積立金がそれぞれ1万~1万5千円なので、二つの合計は2万~3万円ということになりますね。
それぞれ、マンションの規模や設備の種類などによって金額が左右されます。たとえば、戸数の少ない物件の場合は管理にかかるお金は少なくて済みますが、住民自体も少ないので割高になりがちです。たとえば、管理人にかかる人件費を20戸で負担するのと100戸で負担するのとではかなり金額が違ってきますよね。
また、設備が豪華な高級マンションの場合は、管理費・修繕積立金ともに高額になりがちです。コンシェルジュサービスやスポーツジムがある、というようなマンションなら、そこにかかる管理費や修繕積立金が高くなることは想像に難くありません。
管理費・修繕積立金に関する注意
途中で値上がりすることもある
新築時には、購入者の心理的ハードルを下げるために安く設定しておいて、後から値上げを提案してこられることもあります。また、増税やコストの増加による値上げや、修繕費が足りなくなった場合の値上げなどがあります。
管理内容、長期修繕計画をチェック
管理内容は、マンションによって異なります。高い管理費を払っているのにろくに管理されていない、という場合もまれにあります。また、長期修繕計画に無理がある場合は前述のように後から修繕積立金の値上げを要請されることもありますし、いざ修繕が必要な段階になって管理費が足りなくなり、老朽化したマンションに住み続けなくてはならなくなるケースもあります。事前に内容をチェックし、納得の上で購入を決断しましょう。
(参考:マンションの管理方式の違い)
管理費・修繕積立金が安すぎる物件は注意
管理費・修繕積立金が安すぎると、十分な管理がおこなわれない、適切な修繕がおこなわれないなどの問題が起こります。新築時にはキレイなマンションでも、年月が経つにつれ老朽化が激しくなり、スラム化してしまうケースもあります。マンション購入時には、管理費・修繕積立金の金額を確認するだけでなく、その内容もしっかりチェックして、長年にわたって住み続けられる物件を探しましょう。