No.33
中古住宅を購入する前に!住宅診断で分かること
新築の住宅を購入するのとは違い、中古住宅の場合はその物件が本当に安心して住むことができるものなのか、ということが分かりづらくなっています。住宅を購入したあとに不具合が見つかり、住み続けることができなくなったり、予定外のリフォームが必要になったりといったトラブルが発生することもあります。
そこで、中古住宅を購入する際には住宅診断(ホーム・インスペクション)をするのが有効です。
住宅診断とは
住宅診断とは、その住宅の欠陥の有無や劣化状態をチェックすることです。専門家によって調査され、メンテナンスが必要かどうかなども併せて調べることができます。住宅診断をおこなうことによって、買主は安心してその住宅を購入し、住むことができます。住宅診断の結果、リフォームが必要だということが分かったとしても、予算的に可能であればリフォームをして住むことができます。一方、売り主としてもメリットはあります。住宅診断によって、その物件に「第三者のお墨付き」を与えることができ、より有利な条件で売却しやすくなるのです。
では、住宅診断をおこなうのはどういう人なのでしょうか?
診断するのは、「ホームインスペクター」と呼ばれる人たちです。日本では「日本ホームインスペクター協会」というものが2008年に発足しました。そして、現在は「ホームインスペクター(住宅診断士)」という資格試験も実施されるようになっており、年々住宅診断の専門家が誕生しています。
この資格は国家資格ではないため必ずしも必要なわけではありません。今のところ、かならず住宅診断士の資格をもった人が診断をおこなっているわけではなく、一級建築士や二級建築士など、住宅の専門家と呼ばれる人たちが住宅診断をおこなうことが多いんですよ。
住宅診断のチェック項目
チェック項目は多岐にわたり、基礎部分、屋根、外壁、水周り、電気設備など家中を事細かに調べていきます。何百にもわたるチェック項目があり、そのすべてを調べた上で、その住宅が安心して暮らせる家かどうかを診断するのです。
ただ、このチェック項目も法律によって決められているというわけでもないので、住宅診断をおこなっている業者によっても診断内容は変わります。しかも残念なことに、住宅診断をおこなっている業者の中には悪徳業者も存在しており、欠陥はないのにあるように偽装してリフォームを勧めるなどのトラブルも起こっていますから、信頼できる業者を見つけることが大切です。
信頼できる住宅診断業者を探し方
信頼できる住宅診断業者を探すには、事前の相談が大切です。診断方法や内容について詳しく教えてくれるか、こちらの質問に対して丁寧に答えてくれるか?過去の実績についても質問してみましょう。また、相場よりもかなり安い料金で住宅診断をおこなっているところにも注意が必要です。
中古住宅を購入する際には、住宅に詳しい不動産会社に相談し、しっかりと住宅診断をしてもらいましょう。きちんと住宅診断を済ませておけば安心して住める家を見つけられますし、住み始めてからのリフォーム計画も立てやすくなりますよ。
(参考:購入前の耐震チェックポイン)
(参考:耐震改修の補助金について)