No.106
中古マンションって、値引きできるの?―買主からみた不動産取引―
中古マンションは、実は、売主も買主も値引きを前提にしている事が多いです。そのため、中古マンションを購入する時には、ほぼ値引き交渉があります。今回は、買主の立場からマンションを値引くコツを紹介します。逆にこれを把握しておけば、売主の立場からすると値引きはされにくいです。
1.値引きをするには「根拠」が大切
値引きをする相手は「売主」ではなく、マンションを仲介している「不動産会社」になります。この点をまず抑えておく必要があります。
1-1不動産会社も「理由」が必要
不動産会社の立場からすると、「売主のためになるべく値引きをしたくない」という反面、「売主のためになるべく早く売ってあげたい」という相反する感情があります。
そのため、不動産会社が購入検討者から値引き交渉をされた時に、売主に対して「購入検討者から○○万円値引きされていますがどうしますか?」とストレートに中々聞けないものです。理由は、「そこを交渉するのが不動産会社の仕事」であるからです。
それらを踏まえると、不動産会社も売主に対して「購入検討者が〇〇という理由で〇〇万円の値引きを要求しています」という、「値引き理由」を添えて交渉したいのです。
1-2値引き理由は周辺事例が一番良い
値引き理由を言う上で一番良い理由は、周辺事例です。周辺で売り出している物件を引き合いに出して、交渉する事が購入検討者としても、不動産会社としても良いです。
例えば、「駅徒歩分数が同じで広さも大体同じマンションが3,000万円で売り出している。そこと迷っているので、今3,100万円で売り出しているこの部屋を3,000万円まで下げてくれたら契約します」のようなイメージです。
そうすれば、不動産会社も売主に交渉しやすいですし、売主としても値引きすることに対して納得感を持つことが出来ます。
2.周辺事例を調べる方法
では、買主の立場から周辺事例を調べる方法はどのような方法があるでしょうか。SUUMOやHOMESのような、いわゆる不動産ポータルサイトで調べるのも一つの手ですが、最寄りの不動産会社に行ってみると良いです。
売り出し物件の全てが不動産ポータルサイトに掲載されているワケではないので、不動産会社しか見られない「REINS(不動産会社のみ閲覧できる売り出し事例や成約事例が掲載されているネットワークシステム)」などを利用して不動産会社に売り出し物件を調べてもらいましょう。そのような、正確且つ様々な情報を持って値引き交渉に当たると成功率は上がります。
3.まとめ
マンションは1,000万円単位の大きい買い物です。そのため、1%値引くだけで、10万円単位で金額が変わってきます。そのため、購入検討者も売主も譲り合わないで交渉決裂になってしまうケースも多いです。しかし、双方が納得する値引きであれば、全員がハッピーな状態で物件を契約出来ます。その「納得できる」材料を自ら見つけて交渉しましょう。
(参考:不動産購入をお考えの方へ)