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【不動産コラム】住宅購入時に知りたい 建ぺい率・容積率とは?

住宅購入時に知りたい 建ぺい率・容積率とは?

No.31

住宅購入時に知りたい 建ぺい率・容積率とは?

マイホームを購入する際の基礎知識として知っておきたいのが、建ぺい率・容積率のことです。不動産情報を見ているとよく目にする用語ですが、意味はいまいち分からない、という人も多いのではないでしょうか?

建ぺい率は土地に対する面積の割合

「建ぺい率60%」という土地であれば、100平米の土地に対して60平米の建物を建てていい、ということになります。土地の面積いっぱいに建物を建てることはできないわけですね。ですから、土地を購入する際に「50平米の土地なら50平米の家が建てられるから十分な広さがあるな」と考えてはいけないのです。

建ぺい率は建築基準法によって定められており、その土地の用途によって細かく決められています。用途地域が住宅系の地域であれば、30~60%になっています。建ぺい率を定めることによって、日照・採光・通風を確保する目的があります。(住宅が密集しすぎていると、日当たりが悪くなったりしてしまいますよね)

また、火災が発生した際に消化活動に支障が出ないようにという目的など、防災上の意味もあるんですよ。

容積率は全階層の合計面積の割合

「容積率100%」という100平米の土地であれば、1階と2階の面積の合計が100平米以下になっている必要があります。1階と2階の面積がそれぞれ50平米なら、合計100平米になりますね。また、「1階が60平米、2階が40平米」でもいいですし、「1階が40平米、2階が60平米」でもかまいません。

また、「1階が30平米、2階が30平米、3階が30平米」というように、3階建ての建物を建てることもできます。

注意したいのは、3階建て以上の建物を建てたい場合。容積率が50%や80%などの場合は2階建てよりも大きい建物を建てるのは実質不可能ですので、注意が必要です。

建ぺい率と容積率によって、ある程度「何階建ての建物でどれぐらいの広さの家が建つか」ということが決まりますので、しっかりチェックしておきましょう。

他にもチェックしておきたいところ

緩和規定もチェック

建ぺい率も容積率も、計算対象にならない部分が設けられています。
建ぺい率の場合、庇(ひさし)、バルコニーなどは建ぺい率の計算には算入されませせん。容積率の場合、延べ床面積5分の1までの車庫、延べ床面積3分の1までの地階などは算入されません。
他にも建物によってさまざまな緩和規定があるんですよ。

建ぺい率・容積率以外にも規制がある場合も

どれぐらいの大きさの建物が建てられるかは、建ぺい率や容積率からある程度計算することができます。しかし、他にも「隣地高さ制限」「北側高さ制限」などの高さ制限も加わる場合がありますので、土地を購入する際には十分に注意したいものですね。

既存不適格建築物に注意

建築後に建ぺい率や容積率の法改正があり、今の法律を満たしていない物件のことを「既存不適格建築物」と言います。既存不適格建築物の中古住宅を購入する場合、そのまま住み続けることはできますが、増築したり、建て替えすることはできません。

また、家を新築したとしても、今後法改正によって既存不適格建築物になってしまう可能性もあるということは知っておいた方がいいでしょう。

(参考:土地の評価から価値のある中古物件を見分ける方法

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