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【不動産コラム】不動産活用者必見!定期借地権と定期借家契約のメリットとリスク

不動産活用者必見!定期借地権と定期借家契約のメリットとリスク

No.155

不動産活用者必見!定期借地権と定期借家契約のメリットとリスク

不動産を活用するときに、土地であれば「定期借地権」、建物であれば「定期借家契約」という契約形態があります。この契約形態にはメリットもありますが、リスクも潜んでいるので、そのリスクを理解した上で不動産活用をしなければいけません。

1.借地権のルール変更

定期借地権と定期借家のメリットとリスクを知るためには、そもそもこの2つの契約形態が誕生した背景を知っておく必要があります。

定期借地権は1992年8月、定期借家契約は1999年11月の宅建業法改正の時に誕生しました。改正理由を一言で表すと、「従来の賃貸借契約は賃借人が有利すぎた」からです。

従来の借地契約は、その土地に建物がある限り地主側から更新を拒否することは難しいです。また、従来の賃貸借契約も、地主側から賃借人を追い出すのは非常に難しい状況でした。つまり、土地や建物を一度貸すと、地主の都合で契約解除はできないということです。

それを解消するため、契約期間に「期限」を設けたのが定期借地権と定期借家になります。この2つの契約は、明確に契約解除期限を決めているので、その期限を迎えれば必ず契約を解除できます。

2.定期借地権と定期借家契約のメリットとリスク

定期借地権と定期借家契約のメリットについては、「賃貸借契約を解除できる」という点です。前項でいったように、元々賃貸借契約は賃借人に強い契約だったので、その点が解消されている点が定期借地権と定期借家契約のメリットと言えるでしょう。

一方、定期借地権と定期借家契約のメリットには以下2点のリスクがあります。
・賃貸借契約を解除できない
・契約形態が複雑

2-1賃料が落ちる

定期借地権と定期借家契約の最も大きなリスクは、「賃料が落ちる」という点です。物件や残期間によってどの程度落ちるかは異なるので一概には言えませんが、2割程度は落ちると考えておきましょう。

やはり、土地を借りる人も家を借りる人も、「○○年後に退去してください」という状況はデメリットです。そのため、そのデメリットを払しょくするために、賃料を下げないと競合する物件に勝つことができないのです。

2-2契約形態が複雑

特に、定期借地権は以下のようにたくさんの契約形態があります。
・地代(土地を借りるお金)は毎月支払う
・地代は前払いで一括支払い
・土地に建築した建物を売却、賃貸する場合は許可が必要
・残存期間が終了すれば取り壊し、もしくは明渡し

上記のように、その土地に住んでいる以上は地主がいるので、色々な許可や申請が必要になってきます。これら全てを理解した上で土地を貸し出す必要があるので、貸す側のリスクと言えるでしょう。

3.まとめ

このように、定期借地権と定期借家は「必ず契約解除できる」メリットもありますが、「賃料が下がる」というリスクもあります。そのため、賃料がいくら下がるかを調べ、その賃料下落分と「必ず契約解除できる」というメリットを天秤にかけて選択すると良いでしょう。

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