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【不動産コラム】話題の民泊は、空室対策の救世主?

話題の民泊は、空室対策の救世主?

No.89

話題の民泊は、空室対策の救世主?

「民泊(みんぱく)」の本格稼働がいよいよ迫ってきました。「民泊で家を貸そう」と考えている不動産オーナーだけではなく、不動産業界やリフォーム業界、空き家への対策を検討している行政機関まで、強い関心をもってスタートを待ちわびています。

改めて、民泊についておさえましょう。

民泊とは

民泊とは、ホテルや旅館ではない一般住宅で、主に外国から来日している方に有料で宿泊して貰う、新しい潮流のことを指します。Airbnb(エアービーアンドビー)というアメリカの民間会社が先進的に展開し、日本でもここ数年でとても馴染み深くなりました。これまでは東京都大田区などで行政による「許認可制」が動いていたものの、全国レベルでは法律面がグレーのまま「黙認」となっていました。

今春を目途に既存の「旅館業法」という法律を拡大し、既存の「簡易宿舎」に民泊を含めることがまとまっています。これにより、民泊は「届出制」になるといわれています。このような事態の進捗を受けて先日、都内大手私鉄会社の京王電鉄が民泊に本格参入する意向を示しました。

このように、全面的な解禁に向けての環境が整備されていく「民泊」は今後、賃貸住宅の経営にとって、「切り札」になる可能性を秘めています。前項でご紹介した既存の不動産会社のほかにも、管理会社などによる新規参入が予想されています。

空き家問題

筆者は賃貸住宅のオーナー向けのコンサルティングを行っていますが、民泊には既存のアパートオーナーも強い期待を示しています。特に今後の賃貸経営は人口減少にともなう「空き家」に悩むといわれています。顕著に示すデータが、統計局の調査です。

調査によると、平成25年の空き家率は約820万戸です。総住宅数の13.5%にも達しています。調査後も全国的に空き家は増加傾向にあり、この次回の調査では、約1,000万戸の大台を突破し、更に大きく報道されるのは確実とされています。そして、この約820万戸の、およそ半分が「賃貸アパート(賃貸マンション)の空室」ともいわれています。

民泊は、空室率に悩む賃貸オーナーにとって「切り札」となるでしょう。ただし、ノウハウも初期投資もなく成功するはずがない、というのが黎明期に成功した民泊オーナーの見解です。今後法律の見守る範疇となり、更に注目を浴びる一方、「ビジネスチャンス」ともなる民泊。まだまだ、流動的な状態なので、更なる指針が出たタイミングで、あらためてお伝えしたいと思います。

(参考:入居者確保の最新事情

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