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【不動産コラム】不動産売却時に起こりがちな「ローン特約」トラブルについて知っておこう

191 不動産売却時に起こりがちな「ローン特約」トラブルについて知っておこう

No.191

不動産売却時に起こりがちな「ローン特約」トラブルについて知っておこう

不動産売却時に意外と多いキャンセルが、「ローン特約」によるキャンセルです。しかし、ローン特約に該当しないケースは、買主とトラブルに発展することもあり、トラブルになれば売却活動は長引きます。そのため、不動産売却時にはローン特約の内容を知っておき、対策しておくことが重要です。

ローン特約とは?

ローン特約とは、ローンの本審査で非承認になったとき「白紙解約」になるという特約です。本来、売主・買主のどちらか一方からの契約キャンセルの場合、キャンセルした方は手付金額を違約金として支払うというペナルティがあります。

しかし、ローン不承認の場合で、買主の責任でない場合には、「仕方がない」という判断の下、手付金は返還してキャンセルとなります。

自己責任かどうかのトラブルと対策

前項のように、ローン特約はあくまで買主の「責任でない場合」に該当する特約です。逆にいうと、ローン不承認になった理由に「買主の責任」があれば、ローン特約は適用されないということです。それによるトラブルが多いので注意する必要があります。

○自己都合になるケース

具体的に自己都合のキャンセル(ローン不承認)になるケースは以下のようなケースです。
・勝手に転職する
・勝手に新たな借り入れをする
・現在借り入れている別の借金の返済を延滞する

要は、ローンの仮審査の段階とプロフィールが変わってしまうと、ローンの本審査で非承認なる可能性があるということです。引渡し(ローン実行)後でしたら問題ありませんが、引き渡しまでは上記のようなことがないようにしましょう。

○トラブルへの対策

そもそも、上述した点は重要事項説明書や契約書に記載してあるので、基本的には買主がいくら主張してもローン特約は適用されません。しかし、それでも揉める時間がもったいないですし、労力がかかります。そのため、対策としては、事前に前項のような自己都合になるケースを申込書に明記しておくことです。

本来、申込書は法的拘束力もないので、フォーマットもありません。そのため、不動産会社サイドで自由に作れるので、たとえば以下のような文言を追記しておきましょう。

◎ローン特約が適用外になるケース
・引渡し前に転職する
・引渡し前に新たな借り入れをする
・引渡し前に借入中の債務を延滞する

このような文言を追記して、契約前に注意喚起しておくことで、引渡し前に自己責任でローン審査が否決になるリスクを軽減することができます。

ローン特約はしばしば適用される特約です。しかし、ローン特約に該当するかどうかのトラブルも稀にあり、そのトラブルになっている期間、そのまま売却活動が長引いてしまいます。そのため、事前に対策しておくことで、ローン特約になるのを防ぎ、トラブル回避に努めましょう。

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