No.61
快適な「眠り」を得るための寝室のポイント
家を選ぶとき、寝室というのは後回しにされがちです。しかし、「人生の3分の1は睡眠」と言われるように、家の中でも長時間過ごすのは、寝室ですよね。寝室の在り方によって、朝すっきり起きられるかどうか、夜落ち着いて眠りにつくことができるかどうかが決まります。
そこで、ここでは快適な「眠り」を得るための寝室作りのポイントをご紹介したいと思います。
日差しをコントロールして快適に
寝室の快適度を大きく左右するのが「窓」です。
まず、朝すっきりと目覚めたいなら、東向きに窓がある寝室が一番おすすめです。朝日が差し込むため、早寝早起きしたい人は東向きの寝室を選びましょう。
ただ、夏になると早朝から朝日が差し込み、まぶしいのはもちろんのこと、暑くて目が覚めてしまうという弊害もあります。強い光が差し込むような寝室は、遮光カーテンやシャッター(雨戸)をつけて対策しておくことをおすすめします。電動のシャッターは、タイマーで自動で開閉できるものもありますので、起きる時間に合わせて開くようにしておくといいでしょう。
逆に、西向きの部屋の場合は、西日が差しこむため夏の夜は眠りにくくなります。日差しが差し込むことによって室内の温度が急上昇するためです。西向きの寝室であれば、日中は遮光カーテンやシャッターを利用して、西日が差しこまないようにしておくのがおすすめですよ。
屋内外の騒音問題
まず、屋内の騒音を考えてみましょう。夜は基本的には静かなものですが、夜でも稼働しているものがあります。それは、冷蔵庫、ホームベーカリー、生ごみ処理機などです。寝室とキッチンが隣接している場合、せっかくホームベーカリーを購入したのに、結局うるさいのが嫌で夜に使わなくなった、という人もいるほど。
騒音が気になる方は、キッチンに隣接した寝室は避けるか、もしくは防音ドアの付いた寝室を選ぶのがいいでしょう。
次に、屋外の騒音を考えてみましょう。幹線道路や線路などに面しているの家では、夜中でも車・電車の音がうるさく感じやすいものです。また、マンションの場合は、寝室が共用廊下に面していると、夜中でも人の足音が聞こえることがあり、落ち着いて眠れないことがあります。
騒音が気になる方は、幹線道路や共用の廊下に面している寝室は避けた方がいいかもしれません。もしくは、シャッターや二重窓を使い、騒音を抑えるという方法もあります。
さらに快適な寝室を目指すなら
◎天井のクロスに柄物はNG
子供の頃、「天井の木目が人の顔に見えて怖かった」なんていう経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。大人でも、木目や柄物のクロスなどは気になるものなので、無地のクロスを使うことをおすすめします。クロスの色も、明るい白ではなく落ち着いたクリーム色などがおすすめです。
◎家具は造作家具が理想
寝室にタンスなどを置いていると、壁面に凹凸ができるために足の小指をぶつけてしまうなど、寝室の快適性は下がります。できれば、はじめから大容量の収納が付いている寝室を選び、「寝室にはベッドだけ置く」という状態の方がいいでしょう。
睡眠は、人間にとってとても大切なことです。寝室の在り方次第で眠りの質は大きく変わってしまいますので、住宅を購入されるときにも、よくチェックしてみてくださいね。