No.66
買う前に知っておきたい不動産の価格の決まり方
不動産というのは、手軽に購入できるものではありません。何千万という費用がかかるものですから、購入する物件の価格についてはきちんと知っておく必要があります。
「安い物件があれば購入したい」と思っていても、簡単に見つかるものではありませんし、根気よく探す必要もあるでしょう。そこで、今回は不動産の価格の決まり方について紹介したいと思います。
不動産の価格は価格査定の評価で決まる
不動産売買の際にはかならず物件の「査定」をします。価格査定には「価格査定マニュアル」という不動産流通推進センターによるマニュアルに沿って進められています。
大まかな流れとしては、まず、取引事例との比較がおこなわれることが多いです。同じような物件を比較したとき、取引事例と同等の物件であれば、価格も同等になります。一方、「取引事例よりも20%ほど劣る」と判断されれば価格も20%下げたものになりますし、その逆で価格が上がることもあります。
ただ、これだけでは終わりません。不動産の価格査定には、必ず「時価修正」が加わります。不動産市場の動向をもとに、取引事例の頃よりも10%下落していると判断された場合は、さきほど査定した価格から、さらに10%ダウンします。
価格査定の方法としてはいろんな種類がありますが、基本的にはマニュアルに沿って評価していくため、どこの不動産会社に依頼したとしても、価格評価自体は大きく変わることはありません。
不動産は個別性が高い
あるエリアで同じような条件の不動産を調べてみると、どこも似たり寄ったりな価格になっていることが多いと思います。購入する側からすれば、「これぐらいが相場だな」ということが分かりやすいですよね。
ただし、不動産というのは個別性が高いものなので、価格も一定ではありません。同じような物件ではあっても、間取りの微妙な差、面積の違い、管理の状況などによっても価格は左右されます。
また、不動産市場の動向にも影響を受けるため、たとえ知人が格安な不動産を購入できたからと言って、その後半年も経てば、同じ場所で同じような物件を買おうとしても、もっと高い価格帯のものしかない、ということもあるのです。
しかし、仮に格安な物件が見つからなかったとしても諦める必要はありません。個別性が高いということは、売り主もさまざまだということです。最終的には売主の合意があれば購入はできます。たとえば、「多少安くしてもいいから早く売却してしまいたい」と考えている売主ならば、値引き交渉もしやすいでしょう。
不動産の価格の決まり方は、流動的で個別性も高いです。少しでも安く不動産を手に入れたいなら、不動産市場の動向をチェックするのはもちろんのこと、売り主がどういう人なのか、ということも知っておくと良い買い物ができる可能性が高くなりますよ。
(参考:不動産購入をお考えの方はこちら)
(参考:住まいをお探しの方必見!希望の物件が見つからない理由)