No.35
ただ「古いから」ではない!売却したいのに買主が現れない原因
不動産を売却したくても、思うように売れるわけではありません。希望の金額で売れるとは限りませんし、そもそも購入希望者が現れないことだってあります。「やっぱり、古い物件だから買主が現れないのは仕方ないのかな」と思ってしまいがちですが、不動産が売れない原因はただ「古いから」だけではないのです。
築年数にこだわる人は案外少ない
住宅を購入する際に新築にこだわる人はけっこういますが、中古でもいいと思っている人の場合は、築年数にあまりこだわりがないことが多いものです。金額が高い築浅物件よりも、築年数が長くても割安な物件を選びたいと考えている人だって少なくないのです。
つまり、物件の古さだけが原因で買主が見つからないのではありません。問題は、それ以外のところにあるんです。
設備の古さが問題
家自体が古い、ということは問題にならなくても、設備自体が古い場合は問題になります。たとえば、未だに浴室のシャワーがなく、その代わりに昔ながらの大きなバランス釜が鎮座している物件なんていうのもありますね。最近はバランス釜を使ったことが無いどころか見たことも無いという人も少なくありませんから、どうしても避けたくなるのです。
間取りが使いにくいのが問題
間取りは、物件選びの際にかなり重視される点です。古い物件の場合、間取り自体が時代に合っていないということがあります。たとえば、最近は和室自体が無い家も多いですから、何に使ったらいいのか分からないような仏間がある家だと、持て余してしまうことが予想されてなかなか買おうという気になれない、ということもあります。他にも、玄関が狭い、キッチンが小さい、部屋数は多くても一つひとつの部屋が狭いなど、間取りの問題は深刻です。
メンテナンスされていないのが問題
古い物件でも、適切なメンテナンスがされていれば、十分に住めるものです。古い設備を交換する、古臭い間取りを変更して今風の間取りにするなどのリフォームをしておくと、買い手が見つかりやすくなります。大規模なリフォームではなくても、きちんとメンテナンスされていれば多少の古さは気にならないという人が多いもの。ちょっとしたキズやへこみ、クロスの汚れなどが放置していると、実際の築年数以上に古く見えてしまうので、やはり、何よりもメンテナンスが大切だと言えるでしょう。
築年数が何年か、ということを重視する人はそう多くありません。多くの人が重視するのは、設備や間取りの使いやすさや見た目の清潔さです。
これらの問題は、リフォームを行えばかなりの範囲で解決できます。本気で売りたいとお考えの場合には、「売れない」とあきらめる前に、ぜひ今の物件で売れない要素が無いか、考えてみてはいかがでしょうか。
そして、内容に見合うように価格を見なおしてみるか、問題を解決するために少し費用をかけるかを検討するのが良いと思います。
(売却前リフォームも併せてご覧ください。)