RESTA

0120-520-4169:00-18:00

【不動産コラム】2016年 マンション価格が下がらない理由

2016年 マンション価格が下がらない理由

No.94

2016年 マンション価格が下がらない理由

地域によっての違いはありますが、マンション価格が長期間にわたって高止まりをしています。2020年の東京五輪を控えた建設ラッシュのため、という指摘もありますが、全国広い地域での高騰には繋がらないでしょう。マンション価格が高い理由として考えられるのは、ほかにどのような理由が考えられるのでしょうか。

1.資材の高騰

代表的なものは資材の高騰です。ここ1年は建築資材の価格は落ち着いているものの、5年ほど前と比較すると10%から20%前後の上昇がみられます。これは特定の建築資材だけではなく、セメントや生コンクリート、H型鋼、木材など幅広い資材に共通しています。範囲も鉄筋素材や木造素材など幅広いため、「木造だから安い」「鉄骨だから高い」などと区分けすることができず、建築素材共通の問題といえるでしょう。

参考:国土交通省「主要建設資材受給・価格動向調査」

この建設素材価格には、ドルをはじめとする外国為替と日本の通貨である円の関係、つまり「円高・円安」も深く関わっています。わかりやすく鋼1キロを「1ドル」としましょう。このとき1ドルが80円の場合と、円安が進み120円の場合、鋼1キロを購入するのに40円の差額が発生し、その価格差分高く購入することに。少し前までの円高で慣れてきた感覚と景気の先行きが不透明な中では、マンション価格が割高に感じる部分はありますね。

2.下がらない人件費

マンション価格高騰のもうひとつの理由が「人件費が下がらないこと」といわれています。東京五輪の開催はまだまだ先ですが、五輪の開催をきっかけとして、全国的に建築ラッシュが発生しました。

建築工事現場の仕事はすべて、代表的な建築会社である「施工会社」によって工事されるものばかりではありません。施工会社から仕事を受ける「子請け」の建築会社、「孫請け」の建築会社が専門性を活かした工事を請けています。ただ親の立場にあたる施工会社が「建築価格が高く、工期の動かせない大型工事」を請けると、子会社や孫会社が独自に受けていた工事まで手がまわらず、結果様々な工事の人出が不足する、という事態になっているといわれます。

今後、さまざまなロボットの導入で建築コストは大きく変わる可能性がありますが、もう少し先かもしれません。新築マンションのコスト高が続けば、中古マンションの価格も上がってくると思われます。低金利の今、購入を検討されている方にとっては、判断のタイミングが難しいところです。

ご自宅の評価が知りたい方はこちら。不動産売却査定。

お問い合わせ