No.70
住宅にかかる固定資産税の仕組みについてそれぞれのチェックポイント
住宅を購入すると、固定資産税を払うようになります。これは毎年かかる税金です。賃貸だと、家賃や共益費などが毎月かかってきますが、固定資産税は貸主が支払っているので直接支払うことはありません。
ローンがなくなったとしても、固定資産税だけは、毎年かかってきますので、金額を掴んでおくことが大切です。
中古物件の購入時には、その物件のその年の固定資産税額は明確になります。というのは、固定資産税は、1月1日の所有者にかかる税金のため、
購入者は、購入した日から一年の残りの日数の分を日割りで負担することになります。そのため、売買時に精算を必ず行います。
その後は、毎年届く書類で金額はわかりますので、自身で計算する必要はありませんが、固定資産税の仕組みを理解していれば、住宅を購入する際にも役立つことがありますので、
どのように決定されるのかも少し知っておきましょう。
固定資産税のポイント
- 土地と建物それぞれに課税される
- 課税標準額×税率(1.4%)で算出される
- 新築の場合は一定期間軽減措置がある
- 土地面積により特例措置がある
◎土地と建物それぞれに課税される
土地の固定資産税がいくら、建物の固定資産税がいくら、という形で、それぞれ計算して算出されます。それぞれ、その年の1月1日が基準となります。
◎課税標準額×税率(1.4%)で算出される
土地も建物も、基本はこの計算方法で算出できます。ただし、税率は自治体により異なることがあります。神戸市では1.4%です。
土地の課税標準額は、路線価をもとに決められます。建物の課税標準額は、 総務大臣が決定する「固定資産評価基準」にもとづいて算出されますが、計算がややこしく簡単に知ることはできません。ただ、実際にかかった建築費よりは安くなりますから、建築費×1.4%で計算してみて、「それ以上かかることは無いだろう」と判断することは可能です。
また、課税標準額は3年ごとに見直しされます。
新築の場合は一定期間軽減措置がある
【建物】に関しては、新築であれば3~5年間半額になる軽減措置があります。ただ、建物全体が半額になるわけではなく、床面積が120平米までの部分に限って適用されるものですから注意しましょう。
基準は以下の通りです。
- 3階建て以上の耐火構造、準耐火構造……5年間
- 上記以外の一般住宅……3年間
土地面積により特例措置がある
【土地】に関しては、住宅用地であれば特例措置があります。土地面積に応じて段階があり、ほとんどの住宅用地は以下のいずれかに当てはまるはずです。
- 小規模住宅用地(土地面積200平米以下の部分)……課税標準が6分の1
- 一般住宅用地(土地面積200平米超かつ家屋の床面積の10倍までの部分の部分)……課税標準が3分の1
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固定資産税の仕組みが分かっていれば、住宅を購入するときにもどのような軽減や特例があるのかも分かりますし、計画も立てやすくなるのではないでしょうか。
(参考:固定資産税について)