誰でも不動産を売却する場合、少しでも高く売却したいと考えるものです。そこで、不動産営業マンだからこそ知っている、内覧で印象をアップさせるコツを伝授します!カンタンにできることばかりなので、ぜひ実践してみてください。
物件資料を用意しておこう
仕様書や各パンフレットの有無
お客様の中には、住宅設備の取扱説明書や保証書などの有無を確認される方がいらっしゃいます。また、マンションの新築カタログ、戸建の図面、設計図書などがあればリフォームする時に非常に役に立ちますので、用意しておきましょう。
たまに、「このマンションのスラブ厚はいくらですか?」など、マニアな質問も受けます。こちらも一瞬戸惑いますが、お伝えしない限り前には進みません。特に、大がかりな内装工事を検討されている場合は、構造体を素早く確認ができる方が安心ですので、決断するスピードもより早くなります。
リフォームをしている場合は
購入されてからリフォームをした場合は、リフォーム箇所と時期を、予め営業担当にお伝えください。物件のアピールが1つでも多くできるチャンスです。ただし、リフォームした時期が、あまりにも前で丁寧に使用されていない場合などは、アピールしない方が良い場合もあります。
自分の敷地を把握しておこう
原則、隣地との境界に境界標が無い場合は、売主の責任において、引き渡しまでに境界標を土地家屋調査士に依頼して、設置してから売り渡します。
もし、隣地と自分の敷地の境界が無い場合や曖昧な場合は、事前に隣地の方と認識を共通させておく必要があります。
調査段階で測量図を基にメジャーで簡易に確認しますが、大幅に寸法が合わない場合は、売主様に現況測量をお願いしています。
境界標のトラブルで長引くことも!?
以前、神戸市内の不動産で、境界で隣地と認識の相違でお互いが引かず、筆界特定制度を使用し、その間1年以上も販売する事ができなかった事もありました。
区画の整っている新興住宅街では少ないですが、敷地の広い神戸市内の山手にある土地では地震の影響で大幅に境界がずれている事もありました。
また、隣地の所有者が何度も変わっている場合は、前の所有者から境界の認識が継承されていない場合もあります。事前に隣地の方とお話し合いください。
室内の印象をアップさせるポイント
できるだけ明るく室内を見せよう
昼間でもできるだけ良い印象を与えるために、照明器具を点灯しましょう。カーテンも開けて束ねておくとより好印象です。昼間でも薄暗い部屋は、最初に「暗っ!」っと思われます。
玄関を開けて廊下が明るく、その先のリビングの扉が開放されて、外の景色が見えていれば第一印象はOKです。
室内をスッキリ片付けておこう
室内に物が多いだけで、部屋が狭く見えてしまったり、埃が溜まった部屋では、長く内覧する気持ちも失せてしまいますよね。築浅物件でも「なんか汚い」と言われたことがあります。売却を決断したら、少しずつ不用品の処分を始めてみてください。
水回りの掃除は特に入念に
現地見学するお客様は、キッチン、浴室、洗面、トイレを入念に見ています。特に、浴室の床の汚れや浴槽の水垢、目地のカビや、髪の毛が落ちたままになっているなど、手入れが不十分な場合は、リフォームの対象になり、大幅な値下げ交渉にもなりかねません。
あった
物件だけでなく、
売主様のことも見ています!
居住中のマンションへ案内に行った際、売主様のご主人が立合いをなさって、奥様は不在だったのに、案内後、内覧をされたお客様が、「あのマンションの売主さんの奥さんは、髪の毛ロングでしょ」と私に言いました。写真などは飾っていませんでしたから一瞬、預言者かと思いましたが、「洗面と脱衣所に長い髪の毛が落ちていましたから」と言われ、女性は見ているな!と改めて感じました。
内覧をされる方は、物件だけでなく、売主様のことも見ています。丁寧に使用されていれば、売主様自身の印象も良く見えているはずです。
経年劣化や型が古いものは仕方がないとして、汚れがヒドイ場合はハウスクリーニングも検討しましょう。「大切にされていた物件」という好印象に繋がるので、費用対効果は出るはずです。
少しでも購入希望者に
良い印象を持ってもらいましょう
換気をして新鮮なエアーでお出迎え
人が生活していると色々な匂いが発生します。
食事の臭い、部屋の臭い、ペットを飼っている場合はペットの臭いなどは、自分では何ともないのに不快に思ってしまうこともあります。内覧の際は、事前に部屋の換気を行いましょう。
以前、大量の猫を飼っている戸建を案内した際、あまりにも獣臭がきつく、あってはならないのですが、私は獣臭に弱く何度もえずいてしまいました。内覧したお客様は「キツイ物件でしたね!大丈夫ですか?涙目になっていますよ~」と笑っていましたが、印象は良くないようです。
部屋の匂いには、消臭剤や芳香剤が有効です。
玄関を開けていい匂いの家っていいじゃないですか。
内覧時に見られない部屋を作らない
子供部屋で子供が寝ているから。ペットがいて散らかっているからこの部屋はチョット…。と言われるとお客様も恐縮して、早めに内覧を切り上げて帰ろうと思ってしまいます。
内覧はご検討していただける数少ない最大のチャンスです。存分に物件をアピールできるよう心がけましょう。
バルコニーの洗濯物にご用心
バルコニーも部屋と同じく、お客さんがご覧になりたい箇所の一部です。景色が良い物件ともなると、決定事項になることも忘れてはいけません。
一般的なバルコニーでは、出幅やスロップシンクの有無。
神戸の夜景などが見渡せるルーフバルコニーなら、開放感や眺望を確かめたいと思っています。見られたくない洗濯物があれば、その日だけは洗濯を控えましょう。
神戸には六甲山、ハーバーランド、神戸港、明石海峡、瀬戸内海など眺望を売りにしている不動産も数多くあります。しっかりアピールしたいですね!
家の外も忘れずに!
内覧の際、まずは前面道路の幅員、外観はもちろん、駐車場の入れやすさ、庭先までご覧になります。鉢植えが枯れていたり、庭の植栽や雑草がのび放題になっていれば印象はダウンしてしまいます。
神経質になる必要はありませんが、家の中だけでなく庭やガレージも、良い印象を与えられるように心がけましょう。自分で手入れするのが難しい場合は庭師にお願いするとよいでしょう。
更地を売却する場合も、雑草を刈って見栄えを良くしておくと、写真撮影の際、きれいに物件を紹介することができます。