物販の場合、メーカーから商社を経由してお店に並ぶ場合と、メーカー直販だったら、どちらが商品を安く販売できそうかすぐにわかりますよね?不動産でも流通経路によって、コストの違いが買取価格に影響することをご存知でしょうか?あまり知られていないことではありますが、少しでも高く買い取ってもらいたいすべての売主様にとって、とても大切なお話なんです。
具体的な違いとは?
同じ買取業者Aに仲介業者に紹介してもらった場合と、直接買取業者Aに依頼した場合を比べてみましょう。リフォームが300万円かかると仮定します。
例1)仲介を通した場合…
売主→仲介業者→買取業者A (仲介業者に販売委託)
- ・買取価格1,000万円
- ・再販売価格1,700万円(消費税80万円の場合)
- ・売主が支払う仲介手数料388,800円(税込)
- ・購入時、買取業者が支払う仲介手数料388,800円(税込)
- ・販売時、買取業者が支払う仲介手数料589,680円(税込)
例2)直接取引した場合…
売主→買取業者A (自社で販売)
- ・買取価格1,000万円
- ・再販売価格1,700万円(消費税80万円の場合)
- ・売主が支払う仲介手数料0円(税込)
- ・購入時、買取業者が支払う仲介手数料0円(税込)
- ・販売時、買取業者が支払う仲介手数料0円(税込)
買取業者Aが仲介業者に支払う金額だけで978,480円の差額が出ます。実際は、買取業者によって、リフォームにかける金額が違いますし、再販売価格の思惑が違いますので、980万円や1,000万円と差が出るのは間違いありません。
ただ、売主様が直接買取業者と契約した場合、仲介手数料が0円ということと、買取業者が仲介業者に支払う金額が0円の場合は、他社と比べて高い金額で買取できることをお伝えしたかったのです。納得していただくためには、本当はその辺りまでお話しする必要があるかもしれませんね。
買取業者にも種類がある
神戸市内、明石市内にも不動産買取業者は多数存在しますが、表立って「買います!」と大きく宣伝をしている会社は、まだまだ少ないように感じます。素人目から見ても、不動産販売会社、仲介業者は目立ちますが、買取を専業にしている会社はどこか分かりません。それは、買取情報の大半を仲介業者から仕入れているからです。
- 大きな土地を仕入れて開発造成をして転売を得意とする土建屋さん
- 新築1棟から開発まで手掛けるパワービルダーやハウスメーカー
- マンションや戸建てを無難なリフォームで量産する上場企業
- 投資用物件や底地、商業施設、シニア施設などを証券化する(REIT)投資会社
- 街中のアパート用地を購入してアパートを建築して投資家に販売する総合会社
通常は業者間の仲介手数料も経費
買取業者は、それぞれ得意なフィールドを仲介業者にアピールしたうえで、仕入れ物件を募集します。
そして物件を再度販売する場合は、仕入れ元の仲介業者に任せることで、WIN・WINの関係を築いています。
仲介業者から買取業者に紹介されて買取査定された場合は、再度販売する時の仲介業者への仲介手数料も、経費として計算されます。それが、業界の慣行であり、通例になっています。