No.140
マンションの売却は「最初の3か月」が大切な理由
マンションの売却は、概ね「3か月程度」と言われています。厳密にいうと広告活動などをして申込・契約まで行う「売却活動」が3か月ということです。この3か月という期間は大事な期間であり、マンション売却の成功を握っている期間であるといっても過言ではありません。
1.初期の検討
なぜ、マンション売却は最初の3か月か大事かというと、初期に検討する顧客の方が検討度合いは高いからです。マンションを購入したいと思っている人は、エリアや広さ、価格など、マンションに対しての条件を決めます。その中で、「エリア」に関しては絶対的な要素である場合が強いです。
たとえば、「子供の学区内」や「勤務地の関係で○○線の××駅~△△駅まで」のようなエリア希望です。このようなエリアを希望していても、目当ての物件が販売しているとは限りません。そのため、「欲しいけど物件がない」という検討客がどんどん集まってきます。
そのような状態で新しく中古不動産の売却告知(広告)をすれば、既に物件を探している「検討度合いの強い顧客」が集まってくるというワケです。
元々そのエリアで検討していた顧客は、常に物件情報を集めています。ネットでも検索するでしょうし、チラシが投函されれば必ずチェックします。そのため、中古マンションの売却をして、遅くとも3か月程度経てば、そのような顧客層は集客しているということになります。
言い換えると、3か月経っても売れない場合には、検討度合いの薄い顧客で成約しなければならないということです。そうなると売却スピードは格段に落ちてしまいます。
2.不動産業者の戦略
前項で、マンションの売却は最初の3か月が大切ということが分かったと思います。このことは、当然不動産業者も把握しているので、不動産業者が考える販売戦略も、自ずと3か月を意識しています。
たとえば、価格戦略が分かりやすいです。「3か月で売るためにはどのように価格を推移させるか?」という視点で考えるので、2か月程度売れない状態のときには売り出し価格を下げることが多いです。このように、不動産業者自身も3か月で売り切るスケジュールで動いているので、3か月という期間が鍵になってきます。
3.まとめ
上述したように、マンションの売却は最初の3か月が重要です。最初の3か月で成約できないと、ズルズルと売却活動が延びてしまうこともあるので注意しましょう。いずれにせよ、精度の高い販売計画を立てられる、優秀な不動産会社に仲介を依頼することが大切になります。
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