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【不動産コラム】不動産査定書ってなに?

No.148

不動産査定書ってなに?

不動産を売却したことがある人や、これから売却する人は「不動産査定書」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。この査定書は大きく2つの種類があり、それぞれ用途によってどちらに依頼するか異なります。今回は、そんな不動産査定書について解説します。

1.不動産査定書とは

不動産査定書には、「不動産会社」が提示する査定書と「不動産鑑定士」が提示する査定書の2種類あります。まずは、この2つの違いを理解しましょう。

1-1不動産会社の査定書

一般的に「査定書」というと、こちらの「不動産会社が提示する査定書」を指します。不動産を売却するときには不動産会社に査定依頼をしますが、その際に査定額や根拠物件を提出します。その資料を一般的に「査定書」といいます。

不動産の査定自体は無料なので、この査定書も無料で提供してくれます。この査定書には定型フォーマットがないので、不動産会社が独自に作成します。そのため、各不動産会社によって、形式や記載内容は微妙に異なってくるのです。

1-2不動産鑑定士の査定書

「不動産査定書」という正式名称で呼ばれるときには、不動産鑑定士が作成する査定書を指す場合が多いです。不動産鑑定士は国家資格であり、不動産鑑定士が作成する不動産査定書は15万円~30万円程度の作成費がかかります。

また、不動産鑑定士に作成を依頼することから、「不動産鑑定書」と言われることもあります。不動産鑑定士の作成する査定書と、前項の不動産会社が査定する査定書の違いは、対外的な信用度です。不動産鑑定士は、その豊富な知識やノウハウから「客観的」でより「正確」な査定価格を算出します。

2.利用するシチュエーション

前項のように、それぞれの査定書は意味合いが異なるので、利用するシチュエーションにも違いが出ます。不動産業者が作成する査定書は、一般個人である売主が「どの程度で自分の不動産は売却できるのか?」という参考資料です。

査定書には、不動産会社のノウハウや経験、直近実績などが加味されているので、何社か査定書を依頼して見比べるのが通常行われる方法です。

一方、不動産鑑定士が作成する査定書は、対外的な信用度が高いので「法人の不動産売買」や「相続税の遺産分割」のときに利用されます。

法人取引の場合には、利害関係上、「極端に安い価格での取引」をする場合もあります。このようなときに、税務署から査定書を求められれば、不動産鑑定士の査定書が必要です。また、遺産分割など正式な査定額を知りたいときも、不動産鑑定士に査定書を作成してもらうことが多いです。

このように、査定書といっても、どちらの意味かで用途が変わってきます。通常は不動産会社の査定書だけで十分です。わざわざ不動産鑑定士の査定書は必要ないでしょう。ただ、対外的な問題で信頼できる査定書が必要であれば、トラブル回避のためにも不動産鑑定士の査定書が良いでしょう。

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