No.210
騙されない!おとり物件を見極めるポイント
「おとり物件」と聞くと賃貸物件を思い浮かぶ人が多いと思いますが、実は不動産購入の場面でも「おとり物件」は存在します。おとり物件につられて来訪したものの、目当ての物件がなければ時間の無駄です。今回は、そんな「おとり物件」の見極め方、および対策を解説していきます。
広告が古いケース
まず、自分の家の郵便ポストに投函された広告が古いケースは要注意です。その広告に掲載している物件は、今はもうない可能性があります。ただこれは、故意に行っていなくても、広告直後に売れてしまった場合がありますので、悪意があるとは限りません。
○広告掲載期間
明確な決まりはありませんが、広告を出稿する側・・・つまりここでいうと売主であるディベロッパーは、消費者が勘違いしないように広告には配慮しないといけません。とはいえ、チラシをつくるのにも印刷費用がかかりますし、デザインを何度も変更するのにも手間と費用がかかります。
そのため、同じチラシを大量に印刷し、長期間に渡って投函し続けるケースがあるのです。概ね1か月ほどが最長期間ではありますが、ときには更に長い期間投函し続けることがあります。つまり、今見ている広告は、一カ月以上前につくられた広告の可能性があるというわけです。
○対策
このような「おとり物件」に惑わされないための対策は以下です。
・広告の作成日をチェック
・ディベロッパーに確認する
まず、広告の概要欄に小さく広告作成日が載っています。それをチェックし、最新の広告でない限り、必ずディベロッパーに電話をして確認しましょう。そうすれば、広告に掲載している物件が存在するかどうかの判断が可能です。
先着順住戸である
次に、先着順住戸である場合も注意です。先着順住戸とは、要は「早い者勝ち」の住戸であり、ディベロッパーが設定する条件に合致した人が申込できるという仕組みになります。
○先着順でのおとり物件
このケースでいう「おとり物件」とは、既に申込にも関わらず、あたかも申込できるように広告しているケースです。安価な物件などは集客力があるので、おとり物件になりやすいといえます。このような物件につられて来訪しても、「たった今申込が入ってしまいました」と言われてしまいます。
○早めにローン審査を終わらせる
結論からいうと、このおとり物件を完全に防止する対策はありません。ただ、別の部屋で早めにローン審査を終わらせておくという方法があります。
というのも、ディベロッパーが設定する条件としても、最も一般的な条件が「ローン審査への承認」だからです。つまり、その物件を購入するための資金が確定している必要があります。
言い換えると、別の住戸でローンが承認になっていれば、その承認金額以内であればすぐにでも申込できるというわけです。その状態であれば、モデルルームに来訪して物件があれば、すぐに申込ができる状態になります。
まとめ
このように、広告の作成日のチェックと、先着順住戸には気を付けましょう。作成日は必ずチェックすべきですし、モデルルームに来訪前に確認すべきです。また、先着順住戸に関しては、事前にローン審査を終わらせておくと良いでしょう。
どちらも、おとり物件を100%防げるわけではありませんが、特別これを実施しておけば「おとり物件」に引っかかる可能性は極めて低くなるでしょう。ただ、結果的に情報が後になり、「おとり的」な状態になってしまうこともあるかもしれまえせん。「特別お買い得な物件で誘って別の物件の購入を進める」ことがおとりにあたると考えられますので、そのような雰囲気を感じた場合は、冷静に判断しましょう。
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